はてなキーワード: スケーリーフットとは
チェーンブロックはもちろんちゃんと水中に持ち込んでいた(ステンレス製のサニタリー仕様のものを使用しています)ものの、
自慢の縦ロールは水に濡れて元気がない。
「ごきげんよう。おかくれあそばせっ!」
案の定、飛び込み台からスク水のお嬢様が濡れロールのお嬢様めがけて水面に飛び込んできた。
熱水生物群集のスケーリーフットならともかく、乙女の柔肌には使ってはいけない道具である。
電動組と違って圧縮空気のエネルギーを使っているため水中でも使用が可能だ。
「あわわ……泡はあわ」
スク水お嬢様はそう思っていたのだが針周辺から漏れ出す圧縮空気の泡がすさまじく、
あっという間に視界はゼロに。
「何をなさっているのかしら……」
バレルロールでかわした濡れロールお嬢様は呆れた。
「それに、水中ならわたくしのおぐしが使えないなんて考え違いもはなはだしいですわ」
ぎゅーいぃいいいん
縦ロールはひと震えすると、ミドリムシの鞭毛のごとく回転。
巨大な推進力を生み出した。
「オホホホホホホ!!ゴガゴボボボッ!!」
高速回転する鞭毛は突然座屈を起こすことで本体の急旋回を可能にする。
しかも、縦ロールお嬢様はチェーンブロックを繰り出して敵の身体に巻き付けた!
ニードルスケーラー使いはチェーンでぐるぐる巻きにされると共に、
プールにできた巨大な渦によって無理矢理水中から引き上げられる。
再び水が戻ってくるころには彼女は完全に行動の自由を失っており、
哀れおぼれてしまうのであった。
ひとりだけ世界観の違うお嬢様はザパァとプールサイドに上がった。
それはヴィスワ川。
残り5人。
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