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2023-04-16

『街とその不確かな壁』に対する感想

まりにも酷い。

インターネッツ村上春樹好きの諸氏については、村上春樹新刊を書いただけでも評価に値するのかも知れないが、10年来、いや……海辺のカフカ挫折した私にとっては、これはあまりにも酷い長編だった。村上春樹が単なる老害、「個人」と言う殻の中に閉じこもって、右往左往しつつ、ではその先は?と言う問いに応えるのは作家が同じテーマを繰り返す、と言う法則を踏まえて、それで良いのかもしれないが、それを一方的に見せられる他人にとっては「は?」と言う感想しかかばず、80も近い老人にとってはこれがせいぜい「外部」なんでしょうね、と言うあまりにも脱力した結果を残す、EOEに対するシン・エヴァのごとき、いや……それよりなおタチの悪い完結編と言うべきである

「ぼく、私」にとって外部は一切関係ない。「きみ」が唯一の外部である、一貫して彼は「きみ」を求めており、それ以外の外部はいわば「おまけ」のようである。その「きみ」部分に対する「おまけ」である免罪符が2部に渡って冗長に繰り広げられる。あくまで「私」から照射された外部であって、コイツは本当にありのままの「外部」を認識する能力に欠けるんだろうな、と言う独白が続くのが酷い。

たかもそれが「私は外部と関わりがありますよ」と言うように。あーだこーだと理由をつけて、「私」は「外部」が必要だ、と言う結論に至る。しかし、なぜ「外部」が必要なのかと言うことは語られず、青春時代の「ぼく」の記憶に「私」が遡行してゆき、「私」の分身たる本体現実に帰ってゆく、という選択肢を取るだけである。ここまで読んで、なぜ「私」が現実を選び取るのか、「きみ」をどう思っているのか、と言う本質的にこの物語に求められる理由動機が全く語られない。なぜなら「きみ」が一体どういう考えを持った1人の個人なのか?と言うことが一切語られないかである

ここで「きみ」とは一体なんだった?と言う疑問が残り、「きみ」の作った世界であるはずの壁に囲まれた街にイエローサブマリン少年機構として残る必然性特に語られない。「私」は一貫して受動的であり、現在という地点から耳を澄ませて自分に対する働きかけ、力のようなものをひたすら待ち続ける……それが70過ぎた大人が書く40代の姿なんですかね?と言う脱力感が酷い。「イエローサブマリン少年」もとってつけたような「外部」であり、「外部」を描くのであれば、もう少し長さを持ってその必然性描写するのが小説家の勤めであると思うのは、大作家様に対して不敬であろうか?

そもそも現代40代描写的外れすぎて無理しすぎんてな、という感覚が酷い。スマホも使わずジャズに詳しくてシャブリを家で冷やしてる40台ってどんな40代ですか?普通に60代70代の男性を描けばいいんじゃないですか?いちいち40代である必要性が(物語として)要請されてますか?

若い頃に村上春樹を読んで面白いな、と思った一切が脱臭されている。元々の短編再構成した一部を除き、物語面白さを残らず搾り取ったような退屈さを、さもそれが退屈であるが故に真実だ、と説教されているような描写が延々と続き、であるが故に「僕が感じた青春妄想が最強なんだい!」と訳もわからず長い老人の語りと共に三部に至って「ワシは疲れたわ〜、もうええわ」と喚き散らされる、そんな体験だった。

これだったら『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』の方がストーリー的にもテーマ的にもよっぽど綺麗にまとまっていたと思いました。

いやマジで本当に聞くけど、村上春樹ファンはこれを面白い、深いと思ってんの?本当に(一部を除いて)面白くないし、深くもないよ。二部以降の描写のどこが深いの?「外部」の契機があるだけだよね?「内部」であり「外部」である「きみ」に対してどうやってケジメをつけたの?教えてくれ。マジで、本当に。妄想の中で若返って「きみ」会いました〜、イエローサブマリン少年がそれを助けてくれました〜、っていい歳した70の男が書く内容ですか?

なお、この増田40代男性からお届けしております10代で『ねじまき鳥クロニクル』が出版されています。聞いたことのあるジャズチェット・ベイカージェリー・マリガンくらいです。パッと思い出せるのは。音楽シューゲイザーが好きです。最近はparannoulって韓国のエモ+シューゲイザーアーティストが良いと思うよ!言っておくが村上春樹はなんらかの普遍的人間思考に対する答えを求めて小説を描いてると思ったよ、しかしこれではチラシの裏に書いたなんだかかんだかと一緒じゃねーか!!それが熟年に達した小説家が自信をもって書く技巧の現れか?マジでガッカリした、悲しい。おれが10代の頃に感じた心の震え、自分人生に対する、このようなことが俺の心で感じられるんだ、と言う希望を返して欲しい……そんなのテメーの人生だろう、シラネーってか?ああそうか、そりゃそのとおりだな!!おれは就職氷河期最後の方にしてはソコソコ金稼いでるよ!!ChatGPTも使ってるよ!!どんな風に質問すれば確実なコードが返ってくるか悩んだりしてるよ!!バカにすんな!!そんじゃーね!!

2015-07-07

Apple Music村上春樹の勧めるジャズを聴こう

和田誠村上春樹ジャズ名鑑『ポートレート・イン・ジャズ』で取り上げられているアルバムApple Musicで探してみたところ、ほとんどのアルバムが見つかった。見つからなかったものは、アーティストページにリンクしてある。アルバム単位では見つからないものでも、アーティストページに移動すればわかる通りかなりの音源が聴ける。ジャズに限って言えばApple Music最強ではないだろうか。

  1. チェット・ベイカーCHET BAKER QUARTET』
  2. ベニー・グッドマンBENNY GOODMAN PRESENTS EDDIE SAUTER ARRANGEMENTS』
  3. チャーリー・パーカーBIRD AND DIZ
  4. ファッツ・ウォーラーHerb Geller. FIRE IN THE WEST
  5. アート・ブレイキーLES LIAISONS DANGEREUSES
  6. スタン・ゲッツAT STORYVILLE VOL.1
  7. ビリー・ホリデイ『THE GOLDEN YEARS』
  8. キャブ・キャロウェイChu Berry and His Stompy Stevedores with the Cab Calloway Orchestra. “CHU”
  9. チャールズ・ミンガスPITHECANTHROPUS ERECTUS
  10. ジャックティーガーデン『Bobby Hackett and His Jazz Band. COAST CONCERT
  11. ビルエヴァンズ『WALTZ FOR DEBBY
  12. ビックス・バイダーベックBIX BEIDERBECKE 1927-1929
  13. ジュリアン・キャノンボール・アダレイCANNONBALL ADDERLEY LIVE!』
  14. デューク・エリントン『IN A MELLOTONE
  15. エラ・フィッツジェラルドELLA AND LOUIS AGAIN VOL.2
  16. マイルズ・デイヴィス‘FOUR’ & MORE
  17. チャーリー・クリスチャンCHARLIE CHRISTIAN MEMORIAL ALBUM』
  18. エリック・ドルフィーOUT THERE
  19. カウント・ベイシーBASIE IN LONDON
  20. ジェリー・マリガンWHAT IS THERE TO SAY?
  21. ナット・キング・コールAFTER MIDNIGHT
  22. ディジー・ガレスピーAT NEWPORT
  23. デクスター・ゴードン『HOMECOMING』
  24. ルイ・アームストロングA PORTRAIT OF LOUIS ARMSTRONG 1928
  25. セロニアス・モンク5 BY MONK BY 5
  26. レスター・ヤングPRES AND TEDDY
  27. ソニー・ロリンズTHE BRIDGE
  28. ホレス・シルヴァーSONG FOR MY FATHER
  29. アニタ・オデイANITA O’DAY AT MISTER KELLY’S
  30. モダン・ジャズカルテットCONCORDE
  31. テディ・ウィルソンMR. WILSON』
  32. グレン・ミラーMUSIC MADE FAMOUS BY GLENN MILLER SILVER JUBILEE ALBUM
  33. ウェス・モンゴメリFULL HOUSE
  34. クリフォード・ブラウンSTUDY IN BROWN
  35. レイ・ブラウンBarney Kessel with Shelly Manne and Ray Brown. THE POLL WINNERS
  36. メル・トーメ¡OLÉ TORMÉ!: MEL TORMÉ GOES SOUTH OF THE BORDER WITH BILLY MAY
  37. シェリー・マン『SHELLY MANNE & HIS MEN AT THE BLACK HAWK VOL.1
  38. ジューン・クリスティ『DUET
  39. ジャンゴ・ラインハルトDJANGOLOGY
  40. オスカー・ピーターソン『NORMAN GRANZ’ JAZZ AT THE PHILHARMONIC VOL.16』
  41. オーネット・コールマン『TOWN HALL CONCERT 1962』
  42. リー・モーガンTHE SIDEWINDER
  43. ジミー・ラッシング『LITTLE JIMMY RUSHING AND THE BIG BRASS
  44. ボビー・ティモンズArt Brakey & the Jazz Messengers. A NIGHT IN TUNISIA
  45. ジーン・クルーパ『GENE KRUPA PLAYS GERRY MULLIGAN ARRANGEMENTS
  46. ハービー・ハンコックMAIDEN VOYAGE
  47. ライオネル・ハンプトンYOU BETTER KNOW IT!!!
  48. ハービー・マン『WINDOWS OPENED
  49. ホーギー・カーマイケル『V-DISC CATS PARTY / VOLUME ONE FEATURING HOAGY CARMICHAEL』
  50. トニー・ベネット『The Ralph Sharon Trio. THE TONY BENNET SONG BOOK
  51. エディー・コンドンBIXIELAND
  52. ジャッキーロイSTORYVILLE PRESENTS JACKIE AND ROY
  53. アート・ペッパーART PEPPER MEETS THE RHYTHM SECTION
  54. フランク・シナトラSWING EASY and SONGS FOR YOUNG LOVERS
  55. ギルエヴァンズ『Helen Merrill with Gil Evans Orchestra. DREAM OF YOU
 
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