カテゴリー 「増田アース」 RSS

2022-11-24

[]マスダアオXムシのフェンシング

マスダアオXムシは卵胎生海洋生物である

まれてすぐ遊泳する能力必要な、この動物は体内で子供を育む子宮といえる器官をもっていた

特殊なのは、その持ち主で、固着生活の段階に入ったオスの幼生なのである

まだ脳神経細胞の発達していないオス幼生にメス成体が自らの子宮を埋め込む

そしてオス幼生が性成熟した後になって受精が行われてオスが受け取った子宮で育った子供が生まれてくる

免疫問題もあって幼生が相手でなければ子宮移植は上手くいかないらしい

マスダアオXムシの祖先種は雌雄同体で相手栄養負担の大きいメス役を押し付け合う生態をしていたのだが

子宮と卵を作り出す役と体内で育てる役を分担することで雌雄異体に分かれながら雌雄の争いを終わらせたと言われている

2021-08-09

[]

はるか未来

増田アース宇宙人考古学者の一団が降り立った。

彼らは海沿いにしてはクソ暑い地域で発掘調査を試みた。

彼らは発見する。

出土する金製品の多くに同じ歯型が付けられていることを!

宇宙人考古学者の仮説では、この歯型は金細工職人のものであり

完成の印に製品に噛み付いたものであると考えられた。

しかし、金製品の成分組成に非常に幅があること、中には単なる金メッキ製品にまで

歯型がついていることから、その仮説は修正余儀なくされた。

そのうえ、他の地域には同じ風習はないようなのである

もしかして、ここには他の人間が止められない金噛みつき魔みたいな権力者がいたんじゃないか?」

ハハハ、何たわけたこと抜かしとるだぎゃー!」

2021-06-08

[]

増田アース砂漠に棲息する鉄穴鳥は非常に硬いうんこをする。はるか昔の先祖大気圏突入に耐えられるうんこから始まった縁であろうか。

うんこが硬いのは食べ物と水分がほとんど含まれない関係であり、鉄穴鳥としては砂漠で貴重な水分を極力外部に排出しないメリットがある。

まりうんこがカチコチなので、そのまま肛門の栓として機能しているほどだ。

それも関係して鉄穴鳥の糞は実に見事な円筒形をしていた。

長さも径も身体サイズに比例して、ほぼ一定である

擬人化表現をすれば)これに目をつけた虫が増田コロ糞がしだ。

こいつは風で固くしまった砂丘など特に車輪移動のメリットが大きい場所に棲息する特殊車輪生物で鉄穴鳥の糞をローラーとして長距離を移動し、水場まで持っていく習性がある。具体的には長い第二肢で糞を挟み込み、軸付近ホールド。残りの足で糞を蹴って転がすのである

糞を水没させれば、キチン質の顎しかもたない増田コロ糞がしでも、糞に含まれ有機物を利用可能になる。時期によっては卵を産み付けることもあるという。

近年、増田コロ糞がしの一種円筒形をした植物果実などを利用して移動することが発見された。

植物側にしてみれば増田コロ糞がしを利用することで遠くまで種を運ばせることができるわけだ。

途中で鉄穴鳥の糞が見つかると果実は捨てられてしまうのだが。

増田コロ糞がしにコロとなる果実提供する植物の中には、一定の回転数ごとに種を落とし、計画的に種が広がる仕組みをもつ種すらあった。まるで古代の馬車についていた距離計のようである

実は植物車輪利用のほうが先だったという説もある。

2020-05-06

[]特別

 ある時、増田アース世界規模の疫病が流行した。

 増田らしく主に排泄物を介して感染する疫病であるが、

おならによる空気感染確認されるほど感染力が高かった。

 一部の国は抑え込みに成功し、一部の国はノーガードを選択した。

 大部分の国は抑え込もうとして果たせず、中途半端状態四苦八苦した。

 先に疫病を克服した国家群は、安心して貿易できる相手国を増やすために、

自分と同じ解決方法他国に勧め、支援を行った。

 抑え込みに成功した国が支援できる相手は規模の問題から小国が多く、

世界の要所を抑えつつ、初期の抑え込みに成功した数国が枢軸となっていた。

 ノーガードを選択した国々の立ち直りは遅かったが、

勧誘する相手国には事欠かなかった。

 ただし、国内で多くの犠牲を出したため、政策家族を失った人などに

怨嗟が渦巻いており、一枚岩とは言い難かった。

 2つの方針の違いは2つの世界的な同盟を生み、

両者はワクチン開発や人材交流密入国などの問題対立を深めていった。

 ついに清浄国の同盟は通告する。

「我が同盟感染国が地上戦を仕掛けた場合生物兵器による攻撃とみなし、相応の反撃をおこなう」と

2017-12-11

[]イキイキマンボウ人の幸せな夫夫婦

 イキイキマンボウ社会のあるところに、イキイキマン太郎

イキイキマン夫という貧しいが気の合う二人がいました。

富裕家庭では雌同士のカップルが当然になるイキイキマンボウ社会では、

もちろん同性婚公的に認められています

 とはいえ、雄同士で結婚する例は少なかったのです。

が、二人は一方が雌になる前に結婚選択しました。

「イキイキマン夫、この料理たべてくれ」

「イキイキマン太郎エイを取ってきたぞ!」

 二人は互いを思いやり、相手に立派な雌になってもらおうとしました。

 そうして、ある日二人が目覚めてみると、揃って雌への性転換の兆候が表れていました。

 二人は手を取り合って喜びましたが、困ったことに気づきました。

「同時に雌になってしまったら子供を作れないわ。どうしましょう?」

「イキイキマン夫、忘れたの?こんなこともあろうかと精子を凍結保存しておいたでしょ?」

 そこで二人は互いの卵子ひとつずつ受精させることにしました。

「ところで私も雌になるからには、名前を変えたいわね。

今の名前がイキイキマン夫だから、雌になったら――」

https://anond.hatelabo.jp/20171210113910

2017-12-10

[]イキイキマンボウ人の富裕家庭

 イキイキマンボウ社会において貧富の格差比較的すくない。

両親が雌の富裕家庭が7~8人の卵をすべて孵化させて育てるのに比して

片親が雄でいつづけるような中流家庭は受精させる卵を1~2人に限るからだ。

 子育て費用財産の分与が両者の差を埋めるのだ。

 しかし、自分財産をできるかぎり完全な形で子孫に残したい

と考えるのは金持ちの常である

社会的法的に制限されているにも関わらず、あの手この手で1人の子供を選んで

財産を集中させる試みが見られた。

 その場合財産の大部分を継承するのは「長女」であることが多かった。

きょうだいで一番最初に雌になれたイキイキマンボウ人は

それだけ肉体的精神的に優れていると思われたからだ。

 結果的富豪の7~8人きょうだい競争は熾烈を極め、

早く成長しようと食べすぎて過食症になる者、出世払いしてまで着飾る者、

カンニングをしてでもテスト高得点を取ろうとする者など、

虚栄心を求める子供であふれかえった。

 しかし、明らかな虚栄心で早く雌になった富豪の子供は、

将来的に雄に戻ってしまうことが知られてからは、この継承戦にブレーキが掛かった。

 イキイキマンボウ社会において、貧乏な雄であることは恥ではないが、

裕福でありながら雄であることは人前に出られないほどの恥なのであった。

https://anond.hatelabo.jp/20171209004703

2017-12-09

[]イキイキマンボウ人の社会

 冬眠する増田アース人が宇宙進出し、増田アースに残った人々が

絶滅した後、極度に汚染された環境が生き残った生物突然変異強制した。

その影響もあって、次に増田アースで知性を獲得したのは

水陸両用に進化した魚類類似生物だった。

 彼らイキイキマンボウ人には魚類らしい特徴があった。

それは成長にしたがい性別が変化することだ。

 動物時代の彼らは身体が大きくたくさんの卵を産める個体が雌をつとめていた。

 その習性が反映されてイキイキマンボウ人は社会的地位が高く、

年収の多い個体ほど雌に性転換しやすかった。最初はみな雄で生まれてくるのである

実際、一度の産卵数が多いので、経済的に豊かな個体でなければ親は務まらない。

 雌と結婚した雄も、配偶者から経済的社会的影響を受けるため、雌に変化しやすい。

イキイキマンボウ社会における「普通の家庭」は雌同士が大量の雄の子供を育てるものと考えられていた。

 そのため、性別の違いによる対立はある程度は抑制されていた。

雌は雄にとっていつかなる性別だし、雄は雌にとってかつてなった性別であるから

 だがやはり社会には暗部がつきものだ。

一生を雄で過ごすイキイキマンボウ人は抑圧され見捨てられた存在だった。

彼らはいわば「視覚化された童貞」であり、円満な雌×雌家庭を見ては

血涙を流し「おああーーーっ」とエラを震わせるのだった。

2017-07-17

[]増田明日

 増田アース人の冬眠能力は、モレツ帝国悲劇があったにも関わらず

効率であるとして一部の進歩派攻撃されつづけた。

しかし、時代が下って増田アース人が星間宇宙まで進出しはじめると、

冬眠能力コールドスリープに応用するためにとても役に立った。

 競合する知的生命体にくらべて装置をかなり軽量化できたのだ。

宇宙飛行士の一部は、冬眠能力を殺して身体酷使しなくなった代わりに

冬眠能力を強引に使って身体酷使しているだけだと感じていたが。

 何故そこまでしなければならないのか、実際にやっている本人たちにも

からないのだから増田アース社会に答えの出せるはずもなかった。

 簡易コールドスリープ中も増田アース人の生理機能部分的に働きつづけ、

その結果、うんこをカチカチにした。

 寝起きのキャプテン冬眠能力社会問題について考え込んでいたのも

便器に跨がっていたかである

 だが、ひねり出せるのは哲学ではなく、うんこのみ。

彼のうんこは決して飛び散らないよう真空の力で宇宙空間へ吸い込まれていった。

「ふーっ、手強いうんこであった。さすがは我が輩のうんこダイアモンド並だな」

https://anond.hatelabo.jp/20160703202951

2017-07-14

[]アオリヒトデとアクスヘッドシャーク

 アオリヒトデは狡猾な動物である

 縄張り争いに当たって自ら矢面に立つことはなく、他の生物鉄砲玉にするのだ。

鉄砲玉にされる動物アクスヘッドシャークは、アオリヒトデの幼生に寄生されて、

アオリヒトデが攻撃したい敵に喧嘩を売るように行動を制御される。

 寄生したアオリヒトデたちは目と脳に集中しており、被寄生者の目を曇らせ、攻撃的にする。

それだけではなく、ねらい通りの行動をすれば脳内麻薬を分泌して「御褒美」まで与える。

 考え方によってはアオリヒトデに寄生されることが御褒美ですらあり、

そこまで考えれば寄生ではなく共生と言えるのかもしれない。

 だが物質的な利益をえるのはもっぱらアオリヒトデで、とりついたアクスヘッドシャークが反撃でやられても

巻き込まれるのは幼生なので被害は小さい。

 そして、アクスヘッドシャークが勝てばすばやく縄張りを広げることができるのであった。

2017-07-11

[]蛮丁のみた夢

 むかしむかし、モレツ帝国勃興前。増田アースのある国に、蛮丁と呼ばれる大王がいた。

 彼には言語能力問題があり、意味不明一言しか発することができなかった。

この時代はまだ文字もなかったから、絵と語調だけで家臣に意図を伝えるのである

 蛮丁はあるとき不思議な夢を見た。

自分は奇妙な暑苦しい格好をしており、四角い白い箱の前で娘がしゃがみ込んで作業していた。

!?

 その姿に何やら衝撃をうけた蛮丁は寝起きに急いで絵を描くと、

パンティー!」

 と大臣たちに絵をつきつけて娘を探させた。

草の根を分けて捜索された絵に似た娘はなぜか蛮丁の意図を正確に察することができた。

 彼女は蛮丁の夢に従って、よくわからない作業をさせられることになった。

この娘のすごいところは夢の意味不明な行動に意味を見つけ出して、ついには文字なき国に書類処理を導入したことであった。

パンティー(昇進だな)!」

 こうして娘は位を極め、令尹の地位にまで登りつめたという。

 なお、蛮丁は新発明文字を読めるようになったが、やはりパンティーの一語しか書けなかった。

この故事から、この国はモレツ帝国に滅ぼされるまで歴代大王パンティーを花押とした。

https://anond.hatelabo.jp/20170204174627

2017-07-10

[]ある天文学者の主張

 増田アース知的生命体を捜索するにあたって、ある天文学者は以下のようなことを主張した。

「我々の例から考えて生命が知性を養うためには冬眠に迫られるほどの

気候の変化が不可欠である

我々は冬眠前の記憶を確実に持ち越すために文字が発達させたのであるから

 だから増田アース知的生命体を捜索するためには、極方向からみた惑星からでる人為的電波

公転の周期にあわせて変化するところを観測できればいい。

 さしあたりは公転面をこちらに向けている連星系を

惑星の公転面もこちらに向けていると仮定して連続的に観測してみるべきだろう」

 彼の考えには冬眠をしない知的生命への差別意識内包されていたが、

まったく自覚がなかった。

増田アース人が冬眠することについては下記で既出

https://anond.hatelabo.jp/20170204174627

2017-02-16

[]クソザコウナメクジ

 クソザコウナメクジは一部の地域特定外来種として扱われる。

活動範囲のとても広い増田アースナメクジである

 その特徴は体の後半を地面にしっかりと固定し、

体の前半を高くもちあげる動作にある。

まるで監視をするプレーリードッグのような姿勢で、

広い範囲臭いを検知しているらしい。

また、増田アースナメクジ類の中では視力がよい。

 この座り立ち状態のクソザコウナメクジの高さが

ウンコほどであることから、彼らは糞座高蛞蝓と呼ばれているのだ。

生物学者のネーミングセンス宇宙共通である

 彼らクソザコウナメクジはほかのナメクジ活動するところ

必ず現れ、粘液の乾いた這い跡を残していくのであった。

[増田アース]ナメクジワールド2

http://anond.hatelabo.jp/20160730174226

2017-02-09

[]虚無象虫のふしぎ

 虚無象虫という生き物がいる。

その特徴は鼻(吻部)から星形珪藻を吸い込みブクマムシなどに

好んで吹き付ける生態にある。

 虚無象虫から吐き出された星形珪藻を偏光顕微鏡クロスニコル

観察すると、色とりどりにみえる。

 体内で星形珪藻を一定の厚さに溶かしてから放出しているためらしい。

 虚無象虫がそんなことをするメリットはまったくの謎である

ただ虚無象虫の研究者によれば何となく幸せそうであったという。

また、色付き珪藻をぶつけられるブクマムシの方も悦びに震える様子が

確認されるため、なんらかの共生関係にあるらしい。

 なお、色のついた星形珪藻は、珪藻画家に重宝されている。

2017-02-08

[]第一増田アース大戦の決着

 テイジー同盟成立以来ずっと続いてきたともいえる

増田アース最初世界大戦は思わぬ形で集結した。

 地軸がこけた。

 以前書いたように増田アースに大きな月はない。

そのため、地軸は傾きを安定させるウエイトに欠け、大きく変動する定めにあった。

 モレツ帝国の成立時にはすでに傾きを増しはじめていた地軸は、

戦争中も少しずつ少しずつ傾いていき、ついに文明限界を超えた。

「帆テント銛に御所しかからねえ!くそ!!」

 鯖鰈漁に出た漁師悪態をつく。成立時点から漁業への依存が強かった増田アース人の文明

海の生物相が変化したことにも大きな打撃を受けてしまった。

 ダメージが大きかったのはモレツ帝国のほうで、

やっぱりそれは冬眠を捨てていた悪影響だった。

最初から無理をしていた人々は、さらなる無理に耐えられなかったのだ。

 同盟との恒常的で大規模な戦争関係もやはり痛かった。

 生産量の低下に輸送をはじめとする社会システム破綻がくわわり、

レツ帝国求心力を失っていった。

 他方、テイジー同盟赤道防備で培った経験いかして、

人民冬眠時期を調整して食糧不足を緩和するなどの手を打った。

 増田アース人がなんとか文明連続性を失わずに済んだのは、

彼らが奮闘したおかげだった。

 なお直接的な脅威がなくなったおかげで、モレツ帝国は「冬眠という呪いから

人々を解放することに挑戦したと、好意的評価する者も後世には現れるのだった。

http://anond.hatelabo.jp/20170206215727

2017-02-06

[]リゲイーン要塞の反乱

 攻めあぐねるモレツ帝国に対して、テイジー同盟有効な反撃ができているわけではなかった。

建前では彼らは全知的生命自由冬眠をもたらすことを国是としていたが、

赤道地帯の縦深を突破して、モレツ帝国の中枢に迫るだけの国力に欠けていたのだ。

 結果、宣伝工作によりモレツ人民の決起をうながすことや、

亡命者を受け入れることが活動の中心となる。

 皮肉にもゆいいつモレツ帝国転覆可能性があるのは、帝国赤道派遣軍の反乱であった。

 そして、リゲイーン赤道要塞で起こった反乱は未曾有の規模にふくれあがった。

その反乱はいつもと違って南方への移動中ではなく、

軍団要塞に赴任してから起こった。

 しかも、半年間動かなかった。彼らが何をしていたのかと言えば。

寝てた。

「本当に我が国亡命をしなくてよろしいのですか?」

 心配そうなテイジー同盟の軍使に反乱軍司令官は快活に答えた。

「一度冬眠して見たかったのだ。これで思い残すことはない」

 物心がついてから初めての冬眠経験した兵士たちは清々しい気持ちで北へ向かった。

半年間の待機にはテイジー同盟交渉して補給を受ける目的もあった。

 反乱軍司令官はテイジー同盟指導者たちが冬眠から覚めるのを待ったのだ。

だが、同盟指導者たちは密かに冬眠打破の薬を使っていた。

レツ帝国皇族が密かに冬眠を楽しんでいるがごとくである

 鏡の国において禁じられた行為が、それぞれ特権となるのであった。

 リゲイーン要塞反乱軍は三度までも討伐軍を打ち破り、

帝都に迫ったところで多方面から接近する敵軍に包囲された。

 彼らは一昼夜の奮闘の末に壊滅した。

テイジー同盟軍増田アースの反対側でおこなった助攻勢がもっと大規模であれば、

あるいは両国の間にある二つの接触点がもっと接近していれば、

違った結果が得られたかもしれない。

 壮士去って復た還らず。

http://anond.hatelabo.jp/20170205201049

2017-02-05

[]赤道防人

 モレツ帝国とテイジー同盟が接触したとき、国力においてモレツ帝国は圧倒的な優位に立っていた。

 その差を埋めた要素の一つは、強制的冬眠打破によりモレツ帝国内部で社会不安が増大していたことだ。

特に過酷赤道地帯勤務に不満をもつ兵士は多く、反乱の温床になっていた。

赤道地帯での勤務にはセックスアピールとなる長い毛を短く刈らねばならないことも彼らの不満を強めた。

 これではテイジー同盟征服するどころではない。

仮に征服成功しても遠征軍がそのまま反乱軍と化すことを帝国政府危惧せざるを得なかった。

 一方のテイジー同盟は語り継がれてきた帝国の脅威を一体感の糧にした。

それだけではなく、一年仕事をせざるをえない赤道地帯防人

健康活動させるための方策を生み出した。

 これは高山地帯を冬の代わりに利用するものだった。

冬眠必要兵士はかわりばんこに高山に登り、長く深い眠りにつくのだ。

 こうしてテイジー同盟軍は北の防人士気一定に保つことに成功した。

また、冬眠中の兵士が予備兵力となり敗戦による全軍の壊滅をふせぐ効果も期待できた。

 それは兵力分散と裏表ではあったが……。

http://anond.hatelabo.jp/20170204174627

2017-02-04

[]増田英雄伝説

 増田アースにおける最初知的生命は高緯度地帯に生まれた。

それが悲劇の始まりであった。

 サケ類似生物)漁により富を蓄え貧富の差が拡大した文明の中から

複数国家があらわれ、そのうちの一つが禁断の挙に出たのだ。

 薬物の使用による冬眠打破である

 隣国が寝静まっている間に、襲いかかった侵略者は内分泌系の異常により

凶暴化しており、下痢に苦しみながら暴れ回った。

 あわれな隣国はまどろみの中で滅亡した。

そんな事態がまたたく間に繰り返され、最初世界帝国「モレツ」が誕生する。

 だが、知的生命本来の生態をうらぎる生き方をよしとしない人々は、

レツ帝国奴隷労働を課されながらも、氷と木屑から船を建造。

知的生物ではじめて赤道突破することに成功した。

 こうして誕生した増田アース南半球側の「テイジー同盟」と北半球側の「モレツ帝国」は、

非常に毛深い知的生命たちの活動が困難な赤道を挟んで対峙

 数少ない通過点となりえる大陸西側増田アース地球と同じ方向周りである)の

寒流帯を焦点として永劫にも思われる角逐を開始した。

2017-01-13

[]増田アース料理御所ベース増田南蟹鍋

材料(二人前)

御所貝:一網打尽

増田南蟹:二杯

野菜:700g

ニダバッタ:二匹

しょうゆ:塩分控えめに

酒:無理強いしない

みりん:ほどほどに

塩:これでもかと

 実の部分がまったくない御所貝ですが、がんばればダシにすることは

可能ですので、増田南蟹とあわせて鍋にしていただいてみましょう。

 まず御所貝をよく洗い、御所貝同士のつながりを明らかにします。

牛刀をもちいて接続部をたたききります。このとき本体の殻を傷つけないように。

水800ccを張った鍋に入れて弱火に掛けていきます

アクとかはまったく出ないのでとる必要はありません。

沸騰したら強火で炎上させ、塩をたっぷり入れてやります

殻がくぱぁしたところで御所貝をすべて取り出し、調味料を加えます

この間にニダバッタの足をもぎ素焼きにします。

慎重に正中線で両断します。このとき、爆発に注意しましょう。

綺麗に二つに分かれたら、さらに乾煎りし、別々に細かく刻みましょう。

つづいて、だし汁に軽く洗った増田南蟹をワイルドに入れます

火の通りにくい野菜も一緒にいれましょう。

増田南蟹の輪郭が太く赤くなったら、残りの野菜を加えて、

しんなりしたら完成です。

食べる直前に爆薬味となるニダバッタの粉Aと粉Bをあわせて振りかけます

二人前ですので冷めないうちに一緒に食べる相手を捜してください。




御所

http://anond.hatelabo.jp/20160918224022

増田南蟹

http://anond.hatelabo.jp/20160819232348

ニダバッタ

http://anond.hatelabo.jp/20170106214325

2017-01-12

[]ノーパソフタツボシ

 名前から想像できるようにテントウムシ一種である

 文明が発展してから発見された変わった種であり、

丸ではなく四角に近い形状をしている。

 そんな羽根を揃えて開く様子から昆虫学者によって「ノーパソ」に喩えられた。

 なお、模様の星が2つの物が最初発見されただけであり、

同種には5つ星や7つ星の模様違いも存在する(亜種ですらない)。

2017-01-06

[]ニダバッタの奇妙な生態

 送りバントが上手そうな名前の虫、ニダバッタには秘密の技があった。

なんと空中でさらに跳躍、というか進路を変えることができるのだ。

着地地点を読んだ天敵が空振りしている隙に逃げる算段である

 名前バッタとつくが羽根のない虫であるニダバッタは空中で動くため羽根の代わりに、

うんこ」を利用している。

 具体的には大質量の「うんこ」を高速で肛門から射出することで反作用を得て、

空中疾走するのだ。

 そのためにニダバッタの腸内では特製の化学物質が調合され、

緊急時に分泌されたそれらが反応することで爆発する。

この化学反応ニダバッタの仲間が「おなら」として、天敵を撃退する目的で使っているものを応用していた。

 そのためニダバッタを追いつめた天敵は四散したうんこを正面から浴びることにもなりかねなかった。

実際、爆発の破壊力はすさまじく。うんこだけではなく、内臓の一部も飛び散っている。

 まるで地球ナマコ内臓を吐き出して逃げるようなものだ。

ニダバッタがその状態から再生できるかは半々であったが、

生殖器は爆発から安全場所に配置されているので、

瀕死でも子孫を残すことができれば二段ジャンプを会得するインセンティブは働く。

 ニダバッタの二段ジャンプはそれくらい窮余の策なのである

 いまもニダバッタが自慢の跳躍力で(ただし一段ジャンプで)

モコモコした褐色の足場に飛び移った。

と、動かないと思われた「足場」の持ち主がすばやくニダバッタを食べてしまった。

 この動物名前ナゲキ鶏。

手羽の先端に唐揚げを思わせる疑似餌をもっており、寄ってくる虫を補食する生態をもっている。

仲間のチキン類と同じく飛翔能力が低いため、「待ちの狩り」を得意としているのだ。

 可視光では唐揚げ状の固まりみえる手羽の先端は

紫外線で観察すると虫が好む各種の花のおしべを精巧に模していた。

花粉を食べようと飛び移ったニダバッタは自慢の二段ジャンプを行う隙もなく、

ナゲキチキンについばまれしまったのだ。

 しかし、たまに運の悪いナゲキ鶏が口内でニダバッタの液体火薬を反応させてしまい、

文字通り「爆発を味わう」ことはあった。

 増田アース自然でみられるユーモラスな一場である

2016-12-25

[]陸上胎生動物誕生

 増田アースにおける陸上胎生動物歴史は奇妙な形ではじまった。

そもそも、陸上から水中にもどった肺呼吸生物が一生を水中で送る場合

胎生を獲得することが必要となる。

そうでなければ生まれた瞬間に溺れてしまうからだ。

 たまたま海退に取り残された彼らが再上陸を果たす形で増田アース陸上胎生生物誕生した。

前足はヒレの形で残っていたが、後ろ足は退化が著しかったため、

彼らが四足歩行に戻ることは困難だった。

代わりに立派な尾が橇の役割果たして前足に引きずられる体の抵抗を減らした。

その際に胎児が押しつぶされる危険があるため、そいつ背泳ぎの形になった。

 陸にあがった海竜が仰向けになりやけくそになった人みたいに

ぶんぶん前足を振り回して尻尾の轍を残して移動する。

そんな奇妙な光景が現出する。

 優勢な卵生陸上生物がいない新しい陸地に生まれたことが彼らに幸いした。

 尻尾の轍は代々深く堅くなっていき道になった。

そのまま地下に潜ってしまう種もいて、彼ら「マスダモグラ」が

最も原始的な姿を残したまま成功することになる。

 のちの生きた化石ンモーである

2016-11-17

[]寒鰤屋紀の発明

 遙か後世に寒鰤屋紀と――アマチュア地質学者の職業から――呼ばれる時代において

海底を這い回る生物たちは穴を深く掘る能力を獲得した。

 その理由については餌をえるためや身を隠すためなどがあげられるが、

忘れてはならないのは、うんこ問題である

寒鰤屋紀に初めて現れた捕食者は、海底をのろのろ這い回る生物をねらうとき

海中に拡散するうんこの粒子をたどった。

 彼らもまだ目を獲得していない時代であり、このようなセンシング能力が非常に有効であった。

うんこ痕跡を次々とたどっていけば必然的にのろまな獲物をみつけることができる。

未来でも通用する狩猟の初歩テクニックである

 このような死活問題にたいして、被捕食者の一部は海底に穴を掘り、

そこにうんこをする方法をひりだした。

これでうんこの粒子拡散は格段に減り、彼らは狙われにくくなった。

捕食者が別の方法を開発するまでの一瞬のことではあったが……。

 そのため自作トイレうんこを放り投げる底生生物のことを「便トス」と呼ぶ。

2016-09-25

[]増田アース

 増田アースにも寄生虫存在する。いや、寄生獣か!

 そいつは煮ても焼いても放射線を浴びせても真空暴露しても殺すことができず、

あらゆる増田アース生物に張り付き、張り付いた仲間の上にも張り付く。

多重寄生は最大で九層にも達する。

 相手サイズにかまわずうじゃうじゃ寄生してくるため、

寄生された生物が見えなくなってしまう事もままある。

 寄生される生物にできることは寄生虫間のコミュニケーションを断つことのみで、

それもお友達寄生虫の間では抜け道がある。

 まさに最悪最強のパラサイトであった。

 奴らの名前ブクマムシという。

 長年ブクマムシに悩まされてきた増田アース人は莫大な費用を投じて虫下しを開発した。

博士!」

「できたぞ、これが増田アースだ!!」プシュー!

 ブクマムシは三秒で増田アースへの耐性を手に入れた。

http://anond.hatelabo.jp/20160919160142

2016-09-19

[]お嬢鯖の謎

 海の生物には性転換をするものが多い。

 鯖鰈に遠縁で恍惚魚類に属するお嬢鯖も性転換をする生物と考えられるが、

状態確認されたことが一度もないという特徴をもつ

研究者たちは最初、単為生殖チョウチンアンコウみたいな矮雄の存在を疑った。

 しかし、お嬢鯖に雄状態存在することは脛毛の濃さからも明らかである

生殖細胞卵子だけではなく、精子になることも確かめられている。

 どうやらお嬢鯖は外の目が少しでもあると雌に性転換してしまうらしい。

特に漁船ネットに絡め取られたお嬢鯖はまたたくまに全てが雌化するという。

 研究者の中にはお嬢鯖は観測された瞬間に雌であることが確定する

漁師論的な魚である冗談めかして言うものまで表れた。

 雄のお嬢鯖探しは今も地道に続けられている。

http://anond.hatelabo.jp/20160918224022

2016-09-18

[]御所貝の興亡

 御所貝は貝と名前がついているが、軟体動物ではなく、腕足類の仲間である

 腕足類は翼型と形容される非対称の殻をもっており、

この殻で水流をコントロールすることでザコナメクジウオの死骸などの

栄養分を口元に招き寄せる。基本的に動かない生き物だ。

 水流の強さや餌にあわせて彼らの形状は最適化されており、

一種の不労収入生計を立てていた。

 まさに自然風洞実験による産物である

 御所貝と呼ばれる貝たちはその最終進化系であり、

単体ではなく群生の相互作用によって水流を高度にコントロールしていた。

互いが互いの口元に水流を呼び込むことでWIN-WIN関係を築く、

長い箸でごちそうを食べる天国みたいな関係。そうして海底の「御所」を広げる

――と言えば聞こえはいいが、現実には複雑な自然相手にしているゆえに、

位置によって得られる利益には格差があり、面倒くさい序列存在していた。

 新入りの御所貝は古参御所貝に多くの栄養提供しなければならず、次の新入りが来てやっと大きな利益が期待できる。

古参も安泰ではなく共同体への貢献が厳しく問われた。

内側奥深くに存在していても栄養はもらえないのだ。

 かくして不労所得を楽しんでいた御所貝たちは互いのコミュニケーションに消耗し、最大の利点を失った。

 地軸が容易に横転する増田アースありがちな環境の激変に対応しようにも、

自分たち関係第一に接する高コスト環境環境になってしまっていた。

 それが彼らの衰退の原因であったという。

http://anond.hatelabo.jp/20160819232348

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