2017-04-19

山手線に乗れなかった話

出張で同僚と2人で東京に行った。

羽田から京急品川品川から山手線。道に迷う事は無かった。時間は正午過ぎくらいだったろうか。

新宿方面に向かうホームにはそれなりに人が居た。

そこへちょうどいい具合に電車が到着したのだが、既に電車内は人が多く、ホームの人が全員乗ろうとすると満員になる感じだった。

時間はまだあるし、次の電車いいよな?そう同僚に確認し、1本見送る事にした。

東京のいいところは電車が次々と来る所だ。

次は待ってる人の先頭にいるのだから比較的楽に乗れるだろう。

再び電車が到着した。そして思った以上に混んでいた。

これは結構大変だなー。降りる人数によっては同僚と俺の2人で精一杯かもしれないなー。などと思って降車するお客さんを待っていたら、後ろからどんどん乗車する人々。先頭もクソもあったもんじゃなかった。

呆気に取られる我々をよそに、2人も乗れれば精一杯と思われるスペースにどんどん人が吸い込まれていく。多分8人以上は乗車したのではないだろうか。私はその光景を見ながら、昔テレビで見た、収納達人のスゴ技を思い出していた。

電車は我々2人だけを品川駅に残して走り去ってしまった。

東京は凄い。電車の乗り降りに掛かるスピード地方より圧倒的に速い。しかも狭いスペースに体を詰め込む技術も驚異的だ。

さっきまではのん気に昼飯を何にするか話していた同僚は無言になっていた。

その横顔は、これから戦場に赴く兵士の様に精悍だった。

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