2017-04-01

http://anond.hatelabo.jp/20170331204848

生ハム原木をほしいと思っているお前に、買った俺から一つだけ言わせてほしい。

「やめておけ」

俺もあの頃生ハムが好きだった。ただ好きという以上に憧れだったと言ってもいい。

最初は安いセットを買ったんだ。原木と、台とナイフもセットになってて、すぐに楽しめるやつ。

いからと言って味が劣るかと言われればそんなことはない。まあ初めての原木だ、味の善し悪しなんてわかるはずもなかったが、

まあとにかくうまい、夢中になって連日食い続けたね。

はじめの一本を食い終わって、しばらく後次の原木を買った。台等はもうあるのでその分の値段を原木につぎ込んだ少しグレードの良いものだ。

こうして俺は、だいたい一年に一回のペースで購入してそれを4ヶ月くらい楽しむというサイクルが出来上がっていた。

ちなみに原木を買うのは秋から冬だ。夏場締め切った部屋に置くとハムが悪くなってしまうので、涼しくなる時期に買うのがよい。

一度夏前に買ってしまったが、そのときは昼夜空調をかけ続ける羽目に陥ってしまった、気をつけろ。

こうしてあるとき、最高の原木と言われるハモイベリコベジョータをとうとう買うに至った。

放牧され、どんぐりを食べて太ったイベリコ豚で作られたというそれは、常温で脂が溶け出すというほどの代物で、

その味たるやそれまで食べてきた原木を軽く凌駕する旨味の塊であり、あれがあった頃は最高の幸せを噛み締めていたね。

事ここにいたり、ふと気づいてしまったのだ。

例えば外食などで生ハムを食べたとき「ああそうそうこんな味こんな味」としか感じなくなっていたことに。

そこにはもはや感動などなかった、それはただの確認作業へと成り果てていたのだ。

俺は生ハムが本当に好きだった。好きだったはずなのに。

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