2017-03-11

約束を守らない理由

身近に約束を守らない人がいる。

待ち合わせには平気で2時間くらい遅れてくるし、頼み事をすると「いいよ、やっとくよ」と気軽に請け負うのに、やらないままになったことも数知れない。

私の夫のことである


そんな夫と暮らすのに、私はだいぶ疲れてしまった。

約束をしても、果たしてその約束が守られるのか分からない。

明日は一緒に出かけよう、と金曜日の夜に話をしても、土曜日になると何度声をかけてもベッドから出てこず(それどころか寝ぼけたまま「うるさい!」と怒られる)、結局夕方起きてきて約束反故になる。

洗っておくよ、と言ってくれた夕食の食器は翌朝までシンクに残っていて、炊いておくよ、と言ってくれたお米は翌朝炊けていない。


しかし、気まぐれのように約束通りに動くこともある。

朝早く起きて一緒に出かけたり、「やっとくよ」と言ってお風呂を洗っておいてくれたりもする。

そんなときはとても楽しく、うれしい。

しかし、どういう時に約束が守られて、どういう時に守られないのか、こちらにはさっぱり分からない。


そんな夫と暮らして3年、約束をするたび、今回は守ってくれるだろうか、大丈夫だろうか、本当に言った通りやるのだろうか、と心配不安で落ち着かない気分になるようになった。

なぜ、私との約束は大切にされないのだろうか、私は大切にされていないのだろうか、と疑心暗鬼になっている。


他にもいくつか理由はあるが、守られない約束に疲れてしまい、とうとう離婚について話し合うことになった。

「なぜ約束を守らないの?」

これまで何度も聞いてきて、はっきり答えてもらったことのない質問を、これで最後からと問いかけた。


夫の答えはこうだった。

自分自身のことが嫌いだ。

自分のことを価値のない人間だと考えている。

生きていても意味はない。

死ねるなら死にたいが、そうもいかいから生きている。

早く人生が終わればいいと思う。

そんな人間なのだから、周りの人も自分には価値がないと考えているはずだ。

したがって、自分との約束にも価値などない、重要ではない、と他人も考えているはずだ。

そうであるから自分約束を守ろうと守るまいと、他人に影響を与えることはない。

自分約束を守らなくても誰も困らないし、構わないだろう。」

夫の話しはまとまりに欠けていたが、まとめるとこういうことになる。


脱力した。

私には分からない理屈だった。

約束約束相手自分の大嫌いな人間でも、約束をしたら果たすものでは?自分自身価値があるなしに関わらず、約束は守るべきではないの?」と私が言うと、夫は「そういう考えもあるのか、目から鱗だ」と言った。


私も目から鱗だった。

夫が大事にしていないのは、私ではなく自分自身だったのか。

この人と生涯を共にしたい、生活を共にしたいと思った私の気持ちなど、この人にはまったく通じていないのか。

もう疲れた

私は私の人生が大切だ。夫の人生も大切だった。

ももうふたつの人生を同じように大切にしていくことは、できそうにない。

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