人間っていうのは、コミュニティに何らかの価値(仕事)を与えることで
でも人によって仕事の出来・不出来があるから、コミュニティに納めるお金は人によって差を出してる
一方で、コミュニティから受け取る恩恵(公共サービス)は、あまり差を出さない
これは富の再分配が目的だけど、じゃあ何故再分配するかと言えば、コミュニティをいい形で維持したいからだ
これがもし「払った税金の分だけ、公共サービスが受けられる」なら、コミュニティの維持は難しいし
「物の売り買い」というミニマムな行為を拡張して、コミュニティ形成を目論んだ場合
もちろん社会の場合と同じで、フリーライダーをどう減らすかとか、どこからどういう手段で徴収するかという課題は生まれるけど
「課金者の割合を増やす」という課題は、「どうやって全員に物を売るか」よりも簡単だ
これも税金と同じ
社会の全員から100万円徴収するより、儲かってる人から多めに取ったほうが簡単だろう?
他にも利点がある
物の売り買いの場合は、どうしても価格競争になってしまうが、フリーミアムの場合は基本0円なのでもはや下げようがない
これは一種のカルテル状態になり、よりサービスの本質で勝負ができる
だから価値の尺度が難しいコンテンツ業界なんかでは重宝されると思う
ちなみに、フリーミアムモデル、もっと言えば定額支払モデル(サブスクリプションモデル)は、物の売り買いをしている人にとってはもちろん厄介な存在だ
買い手は「買う」という行為ではなく「コミュニティに属する」ので、サービス提供者に囲われてしまう
特にフリーミアムモデルを持っている場合だと、「買うより安い」とみなされるので、そちらに流れてしまう
これも社会と同じ
より小さな社会は、大きな社会には太刀打ちできず、その村に参加するしかなくなってくる
それが良いか悪いかは別にして、個人で対抗するにはそれ相応の力が必要だ
ここまで読めばもう大体わかると思うけど
・価値の生産にあまりお金がかからない(ソフトウェアなど、コピー可能である)
・価格の差を作っても怒られない
フリーミアムを導入してるところは、要はコミュニティ(村)なわけだ
そこを維持していきたいと感じるなら、積極的に金を払えば良いと思う
あるいは、金を払ってる者たちに感謝するべきだ