冷たい布団がようやく暖まり、目を閉じていよいよ眠りにつこうとしていたその時、ふと腹部に違和感を覚えた。
屁だと思う。でも、うんこかもしれない。
せっかく温まった足先、お布団から出たくない。このままここで肛門を開くか? でも、もしミだったら?
便意(?)の波は寄せては返す。「屁です」「よし通れ」のコピペが頭を去来する。屁なら万事セーフ、ミなら大惨事。腹はキュルキュル言い続け、治まる気配はない。
しばらく悩んだが、とうとう観念してトイレに向かった。パンツを下ろして肛門をゆるめると、かつて出したことの無いような音量と長さの屁が出た。うんこはカケラ程も出なかった。
これでいい。これでいいのだ。私は負けてなどいない。お布団にも戻り、たった数分で冷えてしまった足先をこすり合わせながらこれを書いている。私はうんこを漏らさなかった。その覚えとして。