何度も大きな病気と手術を繰り返し、その都度不死鳥のように復活して帰ってきたおばあちゃん。春先から体調を崩してたけど、心のどこかで今回も大丈夫なんじゃないかなと思ってた。
どんどん弱るおばあちゃんが心配で、去年は10回くらい実家に帰って顔を見せた。もうすぐ初ひ孫に会えるからねと伝えると、おばあちゃんも笑って少し元気になった。
でもだめだった。寿命だったんだ。ひ孫の顔を見る少し前に亡くなってしまった。
最初は実感がなかった。けれど正月実家に帰った時、生まれて初めておばあちゃんが出迎えてくれなかった。
「よく来たね。お腹すいてないかい?」会うたびに必ず言うあの言葉は、もう二度と聞けないんだ。
悲しい。辛くて涙があふれてくる。
亡くなる間際に「おばあちゃん、いままでありがとうね」と伝えたら、朦朧とする意識の中「どういたしまして」と、目を閉じながら笑って返してくれた。
あれで終わりになってしまうとは思ってなかった。なんで。どうして。もっと一緒にいたかった。子供を抱いてほしかった。孝行も全然出来てない。