中高を通して好きだった人を今も時々夢に見る。
相手の人は自分のことなど覚えていないだろうに、いつまでも片思いが続いているみたいで、少し苦笑いしてしまう。
あの頃、ほんの一言でも言葉を交わせたら一日中幸せで、その瞬間を何度も何度も反芻していた。
夕日差す放課後の下駄箱、運動会の後片付けの校庭、理科室までの移動教室。
積み重ねた破片みたいな思い出がたまに夢という形で浮上してくるのだろう。
相手にとっては翌日までも覚えていられないようなどうでもいい瞬間が、私にとってはかけがえのない思い出となっていることを、少し不思議に思う。
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