2016-09-30

努力する主人公も売れている。

川上量生氏が、ラノベ主人公努力しちゃダメなんです、と発言した件が話題に上がっている。

いやちゃんと努力してるじゃねーかなに見てんだ、という意見もある。

概ねその意見には同意する。というのもある作品が人気だからだ。

落第騎士の英雄譚」というアニメ化もされた人気作なのだ

主人公は魔力量が低すぎて技の一つも満足に出せない。

彼が使えるのは、ある基本技を極限まで高めた必殺技のみ。

それを会得するまでにもかなりの修行を行ってきたようだ。

  

1巻はその必殺技を会得した状態スタートしている。

その後も研鑽を積んでいる描写もちゃんとある

  

主人公がくっそ弱い状態からまるマンガやラノベもあるのだろうし、そいつが強くなっていく

過程を見せていくことも一つの演出方法だと思う。

これは読者に「報酬を得る快感」をもたらす形だ。

灰と幻想のグリムガル主人公たちがそのパターンで、この作品アニメ化されて人気だ。

  

読者を楽しませるための一つの方法が「俺TUEEEEであるが、

初期からチート状態で始まり強敵もその力でなぎ倒していく。

この演出方法は「必殺仕事人」と同じ種類で、つまり「爽快感」が売りになっている。

  

ラノベ読者が爽快感カタルシスを売りにする作品を読みたがる傾向にある、というならわかる。

だけど上述の作品たちも売れているのならば、努力しない主人公=人気作とはならない。

  

ようは書き方の問題で、延々と練習や訓練を描いたところで楽しくもなんともないわけ。

その後の成果や発展があるからこそ人間努力する。

手っ取り早く結果を体感したいという欲求はどの物語もついて回ると思う。

先鋭化された一つの答えが、努力を極限まで省いた作り方、なのだろう。

  

だけどやっぱり努力する主人公もかっこいいわけで、消えることはないと思っている。

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