ある日、所用で普段行かない土地に行き、たまたま目についたファミレスに立ち寄った
飯どきなこともあって店内は少し混んでおり、順番待ちの紙に名前を書く必要があった
俺の名字は漢字四文字の少し珍しいやつなので、他人と間違われることもなく俺は席に案内され、黙々とハンバーグステーキセットを食い始めた
しばらくすると、店の入り口で俺の名前がまた呼ばれた
いや、俺と同じ名字の他人だ
いったいどんな人なんだろうと、思わず俺は入り口の方を振り向いた
高校時代の同級生の女だった
とうぜんだが、そいつの名字は割りとありふれたものだった
偶然にも俺と同じ名字の男と結婚したのだろうか
振り向いたときにそいつと目が合った
彼女は驚愕とも恐怖ともとれない表情のまま体を硬直させた
Permalink | 記事への反応(0) | 19:14
ツイートシェア