ここ数日、イチローの日米通算安打数がピート・ローズ氏のメジャー安打記録を超えそうだと話題になっている。
そんな中、とても残念なニュースが入ってきた。
ローズ氏がNPBのレベルが低いことに触れ、「高校時代に放った安打をカウントしている」と言ったのである。
メジャーよりNPBの方がレベルが低いのは間違いない。だからそう言いたくなる気持ちもわかる。
しかし、NPBはメジャーより「ヒットをたくさん打てるリーグ」ではない。むしろ打てないリーグなのだ。
イチローが一軍定着した2001年以降、NPBで活躍した7年間でのヒット数は1242本であり、メジャー移籍後7年間でのヒット数は1592本である。
彼の成績推移を見ると、2001年が安打数のキャリアハイであり、すでにメジャーで大活躍できる能力があったのは間違いない。
つまり、選手として完成されていたにも関わらず、試合数の少ないリーグで7年間を費やしたことにより、ヒット200本を損したと言えるのだ。
もしローズ氏がこの事実を知っていれば、イチローの記録が参考記録にとどまることに感謝して、あんな馬鹿げたことを言わないであろう。