2016-06-05

以前、職場に病名がつかないけど不調、の人がいた

何かにつけしょっちゅう遅刻してきていた、30分とか1時間とかたまに午前休とか

腰がいたいとか、体調が悪いとか、なんだかんだと

けど傍目には仕事上でストレスがあるようにはまるで見えなかった

彼の担当業務が度を越して重いものというわけではなかったし、お客さんも友好的で関係は悪くなかった

なにより彼は周囲の意を介さず我を通すようなところがあった、まあジャイアンタイプ

そんな彼に精神的なストレスなんて想像もできなかった

人づてに彼が病院にあちこち行っており、それでも不調の原因がはっきりしないらしいことを聞いたが、そんなもんなのかね、と思った

ほどなく彼と自分は一緒に仕事をする事になった、新規プロジェクト

会議室の席順で、自分が彼より上方に座ったことで、彼が激昂したのを憶えている

なんで俺が増田の下なんだ!と

彼は新プロジェクトの主要設計担当でそれを自負していた

自分は彼と年は同じで業界歴は彼と同等だったが、その顧客プロジェクトに対しては自分新参だった

自分も内心彼の下であることを面白くなかったのはもちろんだったが、これまでのさんざんなプロジェクト経験から責任が軽いならそれはそれで楽でいいと思うようにしていた

ほどなく自分は別のプロジェクトに異動になった

その後、彼のいたプロジェクト炎上した

自分がいた頃から人は3倍以上に増えていた

納期リリースしたものが大トラブルで、泊まり込みの作業が続いているようだった

あのままあのプロジェクトにいたら自分も同じ目にあってたんだなあ、と胸をなでおろしつつもプロジェクトの様子を遠巻きに聞いていた

それでも徐々に炎上が収まっていき、半年後、自社の席で彼に会った

プロジェクト収束に従い集めていた大勢パートナー会社の方も終了し、もう彼と数人が残るだけだった

彼はそこまで変わったようには見えなかったが、とはいえ以前ほどの無邪気な明るさは感じなかった

その後、彼は会社を辞めた

人の気持ちや不調なんて結局、外からじゃ分からない

医者が見つけてくれるわけでも、上司が面倒見てくれるわけでも、同僚が察してくれるわけでもない、できない

から調子が悪かったら自分理由を見つけて、自分で方向決めるしかないんだ

辞めた彼のことは分からない

付き合いづらいやつだったけど悪いやつじゃなかったとは思う

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