信者ビジネスやってる人は1つは対外的な関係における問題を減らしつつ、2つめに身内を大事にすることが必要になる。はあちゅう氏をはじめとして今炎上を起こしている運営者は1のスキルが致命的に欠けていることが問題ではあるが信者ビジネスなのだから2は本来批判されるべき話ではない。2まで批判しているhagexはちょっとやりすぎだろう。
ところでこの1ができれば苦労しない。それができる力があるなら宗教じゃなく企業を作ってるはずだから。よほどのカリスマの持ち主でない限りは企業の運営すら出来ない人間に長期間継続する宗教組織を運営することは無理だ。
うまくいく宗教は余裕がある。教祖のコミュ力が高く、薄く広く人をつかむことができる。こういう組織は人数が多いから囲い込みをしなくても成り立つ。勝間塾のように批判をしない、ライフスタイルを楽しもうであったり、個人ファンクラブという性質のものであれば長く存続することは可能だ。外は敵ですよと言わないから。外部との関係を遮断しないから。外部と交流しながらサードプレイスとして機能するような宗教組織は、外からいくらでもネタを輸入できるし人の出入りも自由だから常に活性化できる。
逆に教祖のコミュ力のない場合。まず余裕が無い。常に自分の正しさを証明しようとして他人を批判し、煽り、そういうことをしないと成り立たない。教祖の器が小さいから受け入れられる人たちがとても狭くなる。こういったものはたいていカルト化してきた。対外的な折衝がめんどうくさくなって閉鎖化してきた。そしてオウム真理教のように閉鎖して外界とのやりとりの大部分を遮断し、基本自給自足を目指すように成る。この閉鎖的な空間で自給自足を志す宗教は、よほど強く統制しないかぎり「選民意識」「外部への敵対意識」が強くなる。「そして最終的に内ゲバ」で滅びることになる。
さてイケハヤ塾であるが、これから勝間塾のような運営に変えられるかどうかが正念場だ。炎上に頼るのをやめなければ確実に滅びの道をたどることに成る。炎上に頼るような運営をやってると、そこに集まる人達も選民意識を持ち、外部にたいして攻撃的な人間ばかりになる。最初はそうでなくても教祖がそうなのだからそういう性質を帯びるように成る。そして、そういう組織は批判にさらされることが多くなるから内側にこもっていくように成る。最初はそうやって狭い身内だけで選民ごっこを楽しむこともできるだろう。だがこれは長続きはしない。ずっと同じ組織内に同じ人間しかいなくて入れ替わりがないと、変化がなくなってマンネリ化する。それでいて彼らにはもう出口がない。調子に乗ってそういうものを否定しまる態度を散々取ってしまったからだ。もうこの宗教組織の中で生きるしか無い。それでいて宗教組織の内側では強烈な仲間意識を強制されるから、ストレス解消の方法もいろいろ制約されるケースが多い。 これは中学校や高校で我々が味わったのとおなじ感覚だ。この状態に陥ると不満解消のために敵を作らなければならない。 それを外側に求めるか、内側に求めるかしか選べなくなる。学校のいじめは世界の外側と戦っても勝てないガキが内側に生け贄を創りだしたものであり、宗教組織の場合は多くは外側に敵を作る。
イケハヤ宗教は最初は外側に敵を作ろうとするだろう。しかし攻撃的な性格を持つ宗教組織は、当然外部からの反発を招く。教祖が批判と戦うこともなくスルーとか言ってる宗教では構成員はとても外側と戦って勝てる気はいない。なにか外側に対して意見を言おうにも、教祖はかばってくれないからだ。だから組織全体としては内側に閉じこもるしかない。しかしそうすると、組織の中の人間がどんどん先鋭化して、ついていけない奴はやめていく。 一見さんお断りの雰囲気になるから流入も減っていく。そうすると流入が減るからせめてなんとしても今いる人間は逃すまいとメンバーを囲い込もうとする。お外は敵だ、怖いよと教祖が煽りだす。そうやって固定メンバーが狭い空間の中にとどまるようになると、今度は空気が停滞する。外部と交流しながら組織内に新しい物を取り入れて循環させるという動きがなくなる。淀んだ空気はだんだん腐っていく。そういう過程を村上春樹はオウム真理教内部での人へのインタビューを通じて浮き彫りにしている。
私がとても楽しみにしているのは、もしイケハヤ宗教が勝間塾の方向に進めなかった時外側からのプレッシャーに耐えかねて、だんだん内側にこもりって守ろうとし、それゆえに内側から崩壊していく姿だ。オウム真理教もそうだが、太平天国という組織の崩壊、あるいは陳勝・呉広の乱の崩壊していく様、ああいうものが報告されることに成るのではないだろうか。 梅木サロンはそのあたり結構うまくやってる。宗教ではなくビジネスという形で回しているから、教祖本人のカリスマが低くてもなんとかなるだろう。はあちゅうはもしうまくいかなかったとしても船が沈みかけてると思うと素早く逃げ出すだせるだろう。信者は気の毒だがはあちゅう氏はいざとなったら信者のことなど切り捨てて軽やかに動ける人間だ。だがイケハヤサロンだけは多分ムリだろう。逃げきれずに崩壊するのではないか。なぜならオンラインだけではなく、オフラインにまで手を伸ばしてしまったからだ。これは都合が悪くなったからといってなしにはできないだろう。