2016-03-24

Teledesic

テレデジック(英:Teledesic)とは1994年マイクロソフト社のビル・ゲイツと米携帯電話業界パイオニアクレイグ・マッコーが始めた低軌道通信衛星を用いたインターネットサービス

当初の計画では低軌道衛星840機を用いて衛星コンステレーション構成する壮大な計画であった。低軌道衛星のため、通信遅延時間を極力抑えることができ、また地上局も低出力で運用できるため小型化が可能であった。周波数帯としてはアップリンク28GHz帯、ダウンリンク19GHz帯を用いることにより広帯域な通信帯域を確保できるため、16kbps〜2Mbps迄のブロードバンド配信サービスが出来ることが売りであった。

1997年には米ボーイング社が計画に参加し、またスポンサーにはサウジアラビア富豪であるAlwaleed Bin Talal王子が名乗りを上げた。その後、イリジウム事業の失敗により窮地に陥っていた米モトローラ社が主契約を勝ち取ったが、衛星の数を840機から288機に減らし衛星高度も低軌道から軌道とする等の計画変更を行い、現実的な計画に変更された。しかし、マーケットの冷え込みを受け、2003年には認可を受けていたアップリンク、ダウンリンク周波数帯の使用権FCCに返却した。

通信衛星を用いてインターネットサービスする同様な計画としては米モトローラ社が計画していたCelestri、仏アルカテル社が計画していたSkyBridge等があるがCelestriは早々に計画が中止され、またSkyBridgeもイリジウム事業失敗の後、立ち消えとなった。

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