■それでも私は不自然な育児をする

育児がしんどいと言うと

「もっと肩の力を抜いていいんだよ」

「自然体で育児をすればいいよ」

「お母さんが笑っていれば子供は幸せなんだから」

という人がたくさんいる

もちろんそれは

「もっと気楽に」という意味で

こちらを慮ってくれているということも

優しさからの言葉だということも

理解できる

でも私はそれでありがたい気持ちにはならないし

とりたてて気が楽になったりすることもない

だって、

こんなにも自分勝手な私が

「肩の力を抜いた自然体」で育児したからといって

私が心から楽しくて「笑っていられる」なんて思わないもの

私が自然体なんかで育児をしたらこどもが死にます

死なないかもしれないけど、

たぶん幸せなこども時代ではなくなります

私が自然体で育児をしたら

私が大好きな香辛料いっぱいの外食に連れ回されて

アルコールと香辛料いっぱいの母乳を与えられますし

なんなら酔いつぶれて

泣いても母乳すら与えられないかもしれません

私が自然体で育児をしたら

めんどくさいので子どもの体を洗ったり

耳掃除をしなくなります

私が自然体で育児をしたら

お笑い番組でも見てる時ぐらいしか

自然な笑顔になりません

私が自然体で育児をしたら

子どもが話しかけてきても

適当な返事をしたりしながら

スマホを見てると思います

私が自然体で育児をしたら

子どもの気持ちを考えたり、

今後の将来について真剣に悩むことなく

「今週のロンハーもっかい見るか…」とか

思いながら過ごしてしまったりします

私が自然体で育児をしたら

子どもがムカつく行動をとった時に

いきなり怒鳴りつけるか

手を上げるでしょう

私が自然体で

育児をしたからって

私がご機嫌に

ニコニコできるわけないんですよ

「自然体で子育てする＝ストレスがたまらない」

そんなわけない

私が自然体で育児したら

ひどい罪悪感と

ひどい自己嫌悪に陥って

子どもに申し訳なさすぎて

悲しくなって

ひたすら辛くなると思う

私は子どもと一緒に

しあわせになりたい

私だけがラクになりたいわけじゃない

しんどくても

ストレスいっぱい溜まっても

不自然かもしれないけど

頑張りたいのです

だから私は今日も

低い地声とボソボソしゃべるのをやめて

不自然な高い声を出して

目を見て向き合って話すんです

自分が全然面白くない歌も

楽しそうに歌って笑うんです

しんどくない育児なんてないんだから

しんどいって言ってもいいし

言えるようにな世の中になってよかったなと思う

しんどいよね

肩の力が入るよね

不自然体になるよね

頑張ろうね育児

たまに寝る前に

「今日はしんどくなかったな」という日もあるもんね

Permalink | 記事への反応(0) | 10:26

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