日本学生支援機構の人間じゃないが、関連業務に就いてる人間です。
http://news.yahoo.co.jp/feature/118
最近こういう奨学金を巡る話題が姦しいが、実際の滞納整理の担当者の視点から現実について語ってみる。
件の記事のように裁判所から呼び出しがかかるような人を被害者として報道するのは現場担当者の目から見て非常に違和感がある。
返済の遅延はまず一ヶ月でも遅れれば支払催促の手紙などが届き、そこには返せないなら連絡するようにという添え書きもしてある。
上記の記事の2枚目の写真にもハッキリ写っているが、督促の段階であっても「連絡してください」と書いてある。
返済が困難な場合は事情を聞いて証拠集め(資産状況等)を把握して一定の猶予をする制度がちゃんとあるからだ。
http://www.jasso.go.jp/shogakukin/henkan_konnan/index.html
相談しても返済する必要はあるが、リスケはサラ金よりも遥かにゆるいし金利も低い。
が、裁判所から呼び出しがかかるケースっていうのは、相当に悪質なケースだけなんだよね。
具体的には
3.呼び出しの連絡にも応じない
もちろん返済は出来る限りして欲しいが、所得状況を調査するとちゃんと定職にもついて支払い能力はありそうなのに全く支払わない。
ようやく連絡がついて支出状況を尋ねるとスマホのガチャや競馬、パチンコなどのギャンブルで返済資力を消耗しちゃっているなんてのはよくある。
または、手紙を全く読みもせず考えもしないなんてのは一番多い。
女性だと結婚して苗字変わればリセットだよとか、バカな漫画の嘘を信じて婚約者に借金黙ったまま結婚して知らん顔しているケースも有る。
借金だからまずは返すべきだが、いろんな不運が重なって払えなくなることもあるだろう。
しかしそこには本人のちょっとした電話や相談で改善できる事も多いのに、それをしない悪質なものだけが裁判所に訴えられる。
報道されて被害者面している人間の多くは、相談したり調整したりするチャンスを数々自分で潰してきた輩ばかりだ。
ちゃんと相談をしてくれれば、状況によっては自己破産をすすめるケースも有るし、その後のリスタートについても事前に説明しているが、
そういう輩はギャンブルで借金を膨らましていたりするので、自己破産すら出来ない事も多いんだよ。
借りたら返すこれ当たり前。
でも返せないならちゃんと早めに相談して欲しい。