彼女が出て行ったその部屋には紙袋に入った下着も残されていたワケ。
「それも捨てといて」と。
「分かった。捨てるよ」と。
彼女の姿が見えなくなるまで見送ったワケ。
俺らは終わったワケ。
誰もいない部屋、俺と下着が見つめ合うワケ。
当然、残されたブラとパンティー計6セットで1人ランジェリーショー大開催。
「へぇ〜タイトな割には意外と締め付け感はないのな〜なるほど〜」とか、
「へ〜だいたいダブルフックなのか〜。片手で外せなかったはずだわ〜」とか、
「っていうか竿を上に向けて収納すると亀頭がすこしはみ出るのな〜」とか思いながら。
綾波のようにブラを着けて、そして外し、そして着け。
鏡も当然見るワケ。
ブラに手をスライドさせてナマチチを揉みしだき、パンティーに手を入れて陵辱するワケ。 (全部オレ)
おいおい待てよ…なんだよこのライブ感…。
30超えて肌も汚いし腹も出てるメガネかけてるしロン毛だし、
ステレオタイプなオタクの末路みたいなこの風貌にビビッドなブラとパンティーが映える映える。
竿はパンティーずらして出して「ええっ、そんな…なんか…えっち…な感じ…いやぁ…」という感じで、
なんだろう、この背徳感。俺がすげぇうだつの上がらないおっさんだってことが興奮に拍車をかける。
俺たちの30代はまだまだ終わらないし、終わらせない。