もうだいぶ最後の方になりましたから、お疲れでしょうから、あんまり硬くならないで、(参考人の先生方に)豊かな発想でお答え頂きたいんですけども....
今、院生ということでして、参議院が存在価値をどこに求めるのかという議論なんですけども、この議論というのはおそらく何十年、延々とやられてきてる議論なんですよね。ほとんど変化なく。
たとえば党員拘束の問題もやりましたけど、これはやっぱり先生方がおっしゃってましたようにね、なかなか難しいだろと。それで本当に党員拘束を止めるというのであれば、参議院議員は政党所属を法的に禁止しなければいけないと思うんですね。そこまでやらないと政党に居てですね、参議院だけはなんとなく党員拘束から自由でいこうぜ!って、それはもう土台ですんで、ユートピア的に言ってるだけで、まったく意味がないと私は思っています。(仮に)それであれば憲法上の問題はクリアできるんじゃないかと思いますけど、(そのためには)参議院議員は基本的に法律で政党所属を禁止するということが必要だと私は思います。
それから新井先生はですね、とりわけ”行政監視”に参議院の機能に集中すべきだと力説されたと思うんですけど、巨大な官僚機構を、このままだと国会まで官僚機構に支配されてしまうのではという危惧さえ持っておられると。私も行政監視についての意見は(色々)あるけれども、行政監視を補充してしっかりしたものにする、理屈はそうなんです。ただ(参議院を)開けない、開いても大した成果をあげていないとなると意味がないんですね。
参議院とは、本当の意味では、なかなかこうあるべきだと言っても、基本的には機能を発揮できない状況にあると私は思ってるんですね。せいぜい政権の暴走とか、多数与党を慎重にさせるとか、衆議院の政策を時間をかけて審議するとか、この程度なんですね。期待されてるのはその程度、それ以上のことは現実的に参議院には誰も期待してないし、期待したってできないですしね。
そこでですね、これは憲法上の問題もありますし、ややユートピア的かもしれませんけど、たとえば日本がアメリカの51番目の州になるということについて、憲法上どのような問題があるのか、ないのか。
そうすると集団的自衛権、安保条約ってまったく問題ありませんよね。たとえば今拉致問題ってありますけど、おそらく起こっていないでしょう。それから、いわゆる国の借金問題についても、こういう国の行政監視が効かないようなズタズタの状態には絶対になっていないと思うんですね。
これは日本が無くなるということではなくて、アメリカの制度であれば人口比において、下院議員の数が決まるんですね。そうすると、おそらく日本州というのは、最大の下院議員の数を持つと思うんです。上院も州1個とすれば2人ですけれど、日本もいくつかの州に分けるとすると、十数人の上院議員を選出できる。これは世界の中の日本というけれども、ようするに日本州の出身者がアメリカの大統領になる可能性が出てくるということなんですよ。ということは、世界の中心で行動できる日本という、日本とはそのとき言わないですけれども、それもあり得るということなんですね。馬鹿みたいな話だと思われるかもしれないですけれど。
たとえば今アメリカは黒人が大統領になっているんですよ。黒人の血を引く。これは奴隷ですよ、はっきり言って。それで、リンカーンが奴隷解放をやったと。でも公民権もない、何もない、ルーサー・キングが出てきて、公民権運動のなかで公民権が与えられた。でもですね、まさかアメリカの建国あるいは当初の時代に黒人、奴隷がアメリカの大統領になるようなことは考えもしない。これだけのですね、ダイナミックな変革をしていく国なんですよね。
そういう観点からですね、たとえば日本がそういうことについて憲法上の問題があるのか、ないのかということについてお聞きしたい。それから、政党所属を忌避するということについての憲法上の問題があるのかないのか。これについて、まず荒井議員からお聞きしたい。これはですね、十数年前から日米問題研究会ということがありまして、それで本まで発表されてるんですね。だからそういうことについてですね、日本の憲法的な観点から、どのように思われますか。お聞きしたいと思います。
全文で読むと余計に酷いな…