SMAPが「らいおんハート」や「世界に一つだけの花」を歌っていたころ、現役のJCであった。
小学生や中学生の頃に嫌でも耳に入ってきた音楽、たとえばモーニング娘。やSPEEDの音楽は、
当時どんなに芸能界に興味がなかった私でも、この年になって「90年代特集」のような番組で流れれば「ああ、懐かしいな」と思う。
ところが、ジャニーズの音楽に関しては、何のパトスもほとばしらない。
TV離れが進むこのご時世に視聴率30%を叩き出したSMAPはもちろんのこと、
その他のジャニーズのすべてのグループに対して、なんたる感情も持ち合わせていない。
解散しようと再結成しようと事務所が裏がゴタゴタだろうと、全くもって対岸の火事である。
おそらく、ジャニーズは(少なくとも私が生きている時代の)TV業界におけるインフラ・空気的存在だからであろう。
どのグループにも共通する独特の男性ボーカルの重なり、煌びやかでややダサい曲調、そして平均的な美的顔面と誰にでも気に入られることを目指すタレント性。
そうした要素が、幼少期のTV番組のすべてに散りばめられていた印象である。
いて当たり前が故に、私の中で目立つことのない存在。
いずれかの「ジャニーズ」でありさえすれば、代替可能な要素を提供する存在。