それは確か小学6年生だった。
母親のジュエリーボックスという女児にとって魅惑的なとこに、サンタへの純情な私の手紙を入れていたのが母親の間違いである。
それがサンタを信じなくなった日だと思っていたが、思い出してみればそれを見たのは、確か小学校低学年ごろだった。
いつからサンタを信じてなかったんだろう…と考えれば、小学校に上がる前の時点で「やったー!来年から小学生だから筆箱もらったんだ!」と演技をしたときには確かにサンタを信じていなかった。
そう、演技をし続けたのだ。少なくとも6年。
保育所のサンタも、私は誰がサンタになるのか一生懸命覗き見ようとしていた覚えがある。もしくは7年。
7年の演技が、たった一言「サンタなんか居ない」で打ち砕かれた。
小学6年生のクリスマスの日、母親の文字でプレゼントと手紙が届いた。
「サンタを信じない子には、もうサンタは来ません」みたなことが書いてあった。一度しか読んでないが覚えている。
一度しか読んでいないのには理由があって、最初から最後まで見た瞬間、私は手紙を破りさりゴミ箱に捨てたからだ。
今思えば、誕生日とクリスマス以外に母親から何かを与えてもらえることは少なかった。
だから、必死で演技してたんだと思う。それをたった一言で、無情な手紙が終了を知らせたのが、悔しかったんだと思う。
ああ、なんだろう。書いてて今でも涙が出てくる。よっぽど悔しかったのだ。
その日の朝、私は母に言った。「見てお母さん!サンタからプレゼントが来たよ!」
また演技をした。手紙をスルーした私を、母はどう思ったんだろう。
ずっと気になっている。24日の4時までこんな文章を書いてしまった。