2015-11-24

さん・くん・ちゃん 【追記あり】

誰にでも「さん」付けが楽だし無難だと思ってたんだけど、とある事情地方田舎で働いたとき普通に下の名前呼び捨てされていた。

最初苗字(姓)+「くん」や「さん」付けで呼んでくれる人も、徐々に苗字呼び捨て等を経由したりして最終的に下の名前の「くん」付けか呼び捨てに落ち着いていた。

物凄く気分悪くて不快だったんだけど、文化の違いと考えて諦めてはいた。

しか不思議というか面白いなと感じた部分もあって、会社以外の知人友人関係において、その地域の人たちは年齢が下手したら1020も年上の人にも「くん」付けだった。

二十歳そこそこの若者(男女問わず)が30代、下手したら40代くらいの相手を「くん」付け呼びしているのはなんとも変わっているなと思った。

ただ年上の人間に対しては敬語は一応使っていた。

これは都会ではあまり観測できない独特の文化だと思い、いくつか理由は考えてみた。

まず、同じ苗字人間が非常に多いことが挙げられる。

この情報地域特定できる人がいたら面白いと思うので書いてしまうと、星、湯田、室井、渡部渡辺渡邊はほぼいない)あたりが多数を占める。

そしてその中の集落集落のことを差別的意味なく部落、と呼ぶのが普通だったがこれは別の話)ごとに偏りがあり、

通りがかりに墓地があったので目をやると、ほぼ全部「星家の墓」だったり、とある星さんの家を探して回ると周辺みな星でなかなか見つけられなかったりした。

なのでその地域会社という会社において、苗字被りが必ず起こるので下の名前で呼ぶようになることは当然の流れといえる。

それだけだと下の名前で呼ぶ理由にはなるが、年齢関係なく知人レベルの年上を「くん」付けする理由にはならない。

これに関する考察は推測の域を出ないのだがおそらくこういうことだと考える。

一つは若者自体が少ないこと。それにより自然関係性が深くなりやすい。

もう一つはその若者たちほとんどが産まれから同じ地域で過ごし同じ高校を出ていること。

後者によって生まれるであろう上下関係が年齢を重ねてもそのまま続いていることを見るに、年上相手には「さん」付けが浸透していきそうに感じるが、

中高生時代序列が下位だった人間会社社会関係においては同等や上位になること自体は十分にありえるであろうから

その辺の関係自然と年齢関係なく「くん」付けが常態化していったのではないかと考えるが、上手く文章化できないし頭の中でも若干もやもやしている。

例えると、高校時代とかに赤木剛憲桜木花道に対し年齢またはクラス部活序列が上位の存在であったので、呼び捨てしていたとする。

これが後に社会に出て立場が同等か逆転したとして、その時赤木桜木に敬意こそ持つも呼び捨てのまま呼び続けたりするが、

桜木立場が同等以上になったのだから自分本来であれば赤木呼び捨てしたいが、そこまではできないので「くん」呼びすることにした。

どうだろう。スラムダンクで例えたのは若干失敗しているかもしれないが、基本の流れはこんな感じなのかな、と思う。

もっとそれらしい理由を考えられる人、教えてください。

ちなみに女性に対しては、4~50代同士とかの結構な年齢であっても、年下であれば下の名前+「ちゃん」付けが多かったように思う。

また、3~5歳程度上の女性に対しても「ちゃん」付けしている人たちも観測しており、なんだかなぁと思いつつも自分もそれに合わせていたりした。


【追記】

こんなにブクマ集まると思わなかったので嬉しいです。ありがとう

ブコメトラバも非常に面白かった。

特に昔の使い方が変化しなかった説と、栗生沢の湯田ユダから来てる話は知らなかったので衝撃。

前者は、単体だと何故この地域ばかりそうなったのかとなるけれど、苗字被りの多さと人間関係固定化に合わせると説得力を増す気がします。

後者については確かに栗生沢は湯田ばっかりだったので栗生沢に近しい人探して詳しく調べてみたいと思う。

(ちなみに栗生沢は「くりゅうざわ」と読む。他にも地名苗字で針生(はりゅう)、塩生(しおにゅう)、藤生(とうにゅう)、小塩(こしゅう)等あって、

これに関しても面白そうなので調べてみたいと思っている。)

本文に書いた苗字四つをググれば四天王と出てくるので特定は容易いとは思ったけどいろんな人の意見が聞けるのは非常にありがたい。

個人的に軽く調べたり聞いたりして考えていた程度のことだったけれど、興味のある人が結構いそうなので

今後現地の人たちに対して調査して何かわかったことがあれば報告したいと思います

それと他所地域ではどうなのか、これだけブクマあって言及がないのでやはりかなり珍しいのかな。

そこも非常に気になるので今後調べていきたいです。

  • くんは大辞林によると「古くは同輩以上の人に対する敬称として用いた」そうなので、その地域で使い方が変化したのではなく、変化しなかったってのが正しいような気がする

  • 会津地方の南会津郡では「星」姓が非常に集中しており、南会津町、下郷町、檜枝岐村で占有率10%を超えている。特に檜枝岐村は、村民の40%が星姓であり、残りの37.7%が「平野」、12.6%...

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