安倍政権が「人口1億人維持」を掲げたりしてるけど、そもそも日本に1億人もの人口がいるのは多すぎるのではないだろうか。
経済力で考えると、ドイツは人口8,108万人で1億人を下回っているが経済は好調だ。GDPは日本より2割程低いが、人口が日本の半分強くらいであることを考えると盤石であろう。
1億人いることで日本国内の内需は強いとされているが、逆にその環境がぬるま湯になり世界的なベンチャー企業・スタートアップが生まれないという意見もある。
年金や高齢者福祉の問題があるから人口を減らせないという話もあると思うが、既に2030年には1.8人でひとりの高齢者を支えるという話もあり、年金制度・高齢者福祉制度は破綻してる。これは人口を維持して解決するのではなく、制度自体の見直しをする必要があるのではないだろうか。
人口が多いことで優秀な人材が生まれる割合が上がると言う人もいるかもしれないが、それだったらインドネシアやパキスタンのあたりから世界的に著名な人物が現れていると思うがあまり思い当たる人はいない。単純に割合で考えたら中国には日本より優秀な人が10倍いるという計算になるがとても10倍もいるようには思えない。
労働力不足の話は、今後の技術革新でむしろ人余りが加速していくように思える。自動運転車が実用化すれば、トラック・バス・タクシーの運転手は廃業に追い込まれるだろうし、汎用ロボットの普及で工場労働者の多くが失業することになるだろう。彼ら全員がホワイトカラーに転職できるとは思えないし、そのホワイトカラーですら人工知能の進化という危機が待ち受けている。
他にも論点はあるかもしれないが、人口1億人を維持しなければならない理由は正直ないように思う。むしろ、人口減を前提にした社会のあり方をいまから模索することの方が重要なのではないだろうか。