2015-09-01

「上手に手抜きしろ」と言う上司

現在求職中の元リーマン

前職で直接俺の仕事の指示をしていた上司について紹介したい。

「上手に手抜きしろ

前職はセールス仕事しょっちゅうクライアントから資料の提出を求められた。

それまで学校レポートくらいしか作ったことがなく慣れない作成夜遅くまでかかっていた俺に言った先輩から一言

先輩は資料作成が異様に早い人で、どうやってるんですか?とコツを尋ねたところ、似たような資料を自社のものも他社のものガンガン使いまわしてた。

先輩曰く、いちいち確認必要なことや自分資料を集めないといけないようなことは書かずに知っていることだけでごまかしてしまえばあとからなんとかなるとのことだった。

実際口がうまい人だった。

「都合の悪いことを上手に隠せ」

営業やってると当然いい時期と悪い時期がある。

突然に契約を停止させられたり、成約直前にちゃぶ台返しをくらったりすることもある。

逆に社内の都合でお世話になってきた取引先をバッサリ切らないといけないこともあったりする。

そんなときの報告はそのまま言うだけバカだという。

上司の前では客先が理不尽な行いだけをしたように言い、取引先の前ではいかに自社の上司が愚かであるかということを言う。

自分悪者にならないようにしていく話術こそが営業にとって一番必要スキルだということ。

報連相上司から評価を上げるためにするもの

上司いわく「報連相しろというのは、つまりいい話を自分に先に持ってこい」という意味なんだそうだ。

うちの会社では研究所と営業とを行き来することも多いのだけど、大量の研究費をつぎこんだ技術がなかなかいい結果を出さないと営業部部長はかなり機嫌が悪くなる。

そんなとき上司に提出する資料ちょっと変えて、とりあえず出るはずの結果だけ報告しておけばあとから結果が出てからその通りにすればいいんだという。

どうせ研究の結果が出ても実際のセールスに乗せるまでは時間がかかるんだし、時間の短縮だと言っていた。

コミュニケーション能力が全て」

事実も結果もコミュニケーション能力でどんなふうにも使える。

そんな言葉体現したような上司だった。

人は口だけでここまで仕事評価を挙げられるのだなととても感心した。

たぶん上司社会人になった20年くらい前から、こういう人の方が社会的に高い評価を得てきたんだろうなと思えた。

上司の口癖は「ゼロを100と言ったら嘘になるが、1を100だと思わせるのは嘘ではない」ということだ。

いろいろあって退職をして、あらためて上司の強烈なキャラクターを思い出したので長々書いてみた。

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