2015-08-22

任天堂で働きたかった

2015年4月大学4年生になり就活を始めた。

大抵の文系大学生と同じように、俺には将来やりたいことがなかった。

好きなことと言えばゲームくらい。

好きなことを仕事にしたいとはあまり思わなかったが、なんとなくゲーム業界を目指していた。

しかゲーム業界に拘ってはいなかったので、とにかく色んな企業の話を聞こうと思い、たくさんの企業説明会に参加しようと決意した。

その中にはもちろん任天堂も入っていた。

就活を始める前の認識としては、任天堂キャラクターが強く、何か楽しそうだしよさそうな会社、くらいだった。


とりあえず話を聞きに行こうと任天堂説明会に参加した。

会場は東京ビッグサイトに併設されたタワーの中のとても大きいホールみたいなところだった。

会場には何百人もの就活生で溢れた。

やはり人気の企業だけあって就活生が多く、なぜか緊張した。

そして特大スクリーン岩田社長が映り、話し始めた。

岩田社長は、まず説明会の場に登場できず、スクリーン越しになってしまうことを詫びた。(この時は多忙のためと言っていたが、体調が優れなかったのだと後で気づくことになった。)

そこから任天堂について、解説を始めた。

任天堂歴史任天堂目標、当時発表したばかりのDeNAとの業務提携とのこと、次世代ゲーム機NXについての考え方、任天堂が求めている人物像。

岩田社長の話は全て筋が通っており、とても丁寧でわかりやすかった。

1時間半くらい話していたが、岩田社長の話に引き込まれ、あっという間だった。

そこで初めて任天堂という企業凄さに気づいた。もちろん岩田社長の素晴らしさにも。

その日を堺に、任天堂についてたくさん調べた。

はてぶでブックマークを集めている任天堂エントリを読みまくった。

それに付いているコメントも全て読んだ。

よくホットエントリーに任天堂記事があがっているが、理由がハッキリわかった。

俺は任天堂で働きたいと強く思うようになった。


しばらく経ったある日、就活鬱憤を晴らすために友達と飲みに行った。

友達もみな4年生であったため、就活で忙しく、会うのは久しぶりだった。

最初他愛もない話をしていたが、酒が進むに連れ、誰がはじめるとなく流れは自然就活の話になった。

A:「俺は金融系かな~。やっぱり商学部だしな。」

B:「だと思った。手堅くて、お前っぽいな~」

A:「お前は?」

B:「俺は出版系かな。ずっと行きたかったし。」

俺:「ずっと言ってたもんな~。」

B:「そうそう、でも狭き門だけどな。」

俺:「どの出版社が一番いいの?」

B:「アパレル系の雑誌編集者になりたいから、◯◯かな~。行けたらどこでもいいけどな!」

A:「お前はどの辺目指してんの?」

俺:「俺はゲーム系行けたらいいな~。」

A:「ゲーム?今厳しくない?」

俺:「結構厳しいけど、やっぱゲーム好きなんだよなー。」

B:「ゲーム会社だったらどこでもいい?」

俺:「いや、いい会社と悪い会社があるからなー。任天堂かめっちゃいいよね。」

A:「でも任天堂最近ゲーム微妙じゃね?Wii Uとか全然売れてねーじゃん。落ち目じゃないの?任天堂なんて。」

酒も進んでいたため、ここで完全にスイッチが入ってしまった。

ここから任天堂の素晴らしさを友人に熱く、熱く語ってしまった。

任天堂ゲーム作り対する姿勢

任天堂ゲームがいかに他のゲームと違ってユニーク楽しいか。

それを作り出している岩田社長の聡明さ、親しみやすキャラクター

任天堂は全てのユーザーを大切にしている。子供から年寄りまで。

そして任天堂目的お金儲けではない、ユーザー笑顔にすることだ。

そのため、ユーザーのために何ができるか必死に考えている。

そしてその逸話はたくさん残っている。

任天堂ユーザー笑顔にすることを本気で目指していて、だからこそスペック重視の昨今のゲームの波に逆らって世界中の皆から愛されている。

任天堂凄さを一番理解していないのは、日本人だ。


熱く語ってしまった。

イカに任天堂がすごいか、素晴らしい企業かということを長々語ってしまった。

語り終えて初めて、自分が熱く語っていたかに気づいた。

つい恥ずかしくなって酒がどんどん進んだ。

ああなんでこんなに熱く語ってしまったんだ。

それ以降就活の話はしなくなった。

「俺が熱く語ってしまったせいだな…。」そう思いながらくだらない話を続けていた。

忘れようと酒をどんどん飲む。

友人も俺に合わせてどんどん飲む。

みないい感じに酔っていった。

楽しくなり更に酒が進むに連れ、どんなくだらない話でも笑えてくる。

最高に楽しい時間だった。

3人とも明日の予定がなかったため、朝まで飲むことにした。

2軒目でもたくさん笑い、たくさん酒を飲んだ。

少々飲み過ぎかな、とも考えたが楽しかたからどうでもよかった。

眠くなってきたので、2軒目を後にして、歩いて20分くらいの俺の家で寝ることにした。

帰る最中コンビニを見つけるたびにストロング缶(アルコール9%の缶酎ハイ。早く酔いたい時によく飲んでいた。)を買って飲もうとAが言い出した。

大学生らしく、とてもバカな遊びだと今になっては思うが、酔っていたためとても楽しそうだと思いやることになった。

いつもは20分くらいで家には着くのだが、この日は1時間くらいかけて帰った。

計3本くらいストロング缶を飲んだため、家につく頃には皆泥酔していた。

家に帰るや否や、皆ベッドに倒れ込むように眠りについた。

そして明日になった。

酒を飲み過ぎたせいで3人共見事に二日酔いになった。

トイレを奪い合うようにして吐いた。

吐き気が収まると、また眠る。それを一日中繰り返した。

男3人で。

目が覚め、iPhone時間確認すると午後4時過ぎだった。

そうだ、任天堂webテスト今日の6時までだったな。

でも頭ガンガンするし、諦めてもう少し眠るか。

そう考え、俺は目を閉じた。次に起きた時は6時を過ぎていた。

こうして俺は一番行きたかった任天堂を諦めた。

そして全くゲーム関係ない企業内定をもらい就活を終えた。

俺の人生こんなもんで十分だ。

そう、俺達はゆとり世代×さとり世代ハイブリッドなのだ

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