2015-07-13

中国株、大幅下落の舞台裏

個人的には、ワリと巨大なハメコミがあったんじゃないかと思ってる。

分厚い情報統制に阻まれるだろうが、たぶんそのうち識者が詳細解説で本でも書くんじゃないかな。

ホントはこの件、チマチマ調べて儲けようと思ってたんだけど、止めた。ここに書捨てて置く。

俺はスプラトゥーンをやるから、オマエラ質問があったらブコメでゴーだ。

実際に起ったこと

  1. 中国当局が、中国株式市場のほぼ半分の売買を停止させた
  2. 中国当局が、株価買い支えを行った
  3. 株式大量保有者の売買制限を課した
  4. 空売り規制を行った

市場関係者一斉に「ないわー」とドン引き。(2番除く)

株式市場に限らず、市場健全性とは「市場」の信頼とほぼ同義

まり、「鉄火場」がルールを突如変えないと信用しているから、その賭場にカネを張る。

ただ、全員一様に首をひねったのは、そんなこと中国当局が一番良く知ってるハズだから

そして、中国当局馬鹿じゃない。むしろ不気味なほどコントロールが上手い。

からこそ不可解だったのだ。

中国株式売買は、ここ最近は個人の信用取引がメイン

さあ、眉唾タイムだ。裏取りは各自してくれ。

  1. 政府関係者富豪によるおいしい投資
  2. 一般個人の、眼の色変えたマネーゲーム

昔はほとんど1番だったんだが、ここ最近急激に2番が増えていた。

もうトンデモナイ増え方だ。直近1年で倍以上、急落後ですら2年前の4割マシ。

で、中国って健全商品を装って極端な金融商品流行ってたりする。理財商品とかな。

まり中国株式バブルの裏側には、政府高官でも何でもないただの一般人の株ブームがある。

中国信用取引

まず中国株の信用取引を簡単に振り返っておこう。

雑に言えば

まあ、日本の株信用取引と変わんないね

かい規則は、中国証券監督委員会2015年6月3日に決めた、以下の通達読んどいてくれ。

http://www.csrc.gov.cn/pub/zjhpublic/G00306201/201507/P020150701823783909514.pdf

場外配資と言われる、信用取引ノミ

さて、どうせPDF通達読んでないだろ。中国信用取引するの結構大変なんだ。

ざっくり言えば、ちゃんと証券経験リスク理解があるヤツだけしか口座を開かせない、

具体的に言えば、取引時間半年やってて、ここ20日は資産50万元(985万円)下回ってない。

(ただ「正規証券口座での信用取引」はワリとガチガチに固められてたんで、実はさっきの通達で緩和すらされてる)

で、株式熱狂中の庶民は、そもそも50万元も持ってないわけだ。

そこで、「場外配資」と呼ばれる、「正規ではない証券口座」の登場だ。

これ、実質的信用取引提供してるんだが、ちょっとした落とし穴がある。

非正規信用取引なんで「融券」には対応してないんだわ。株貸してくれない。

まり

まあ、考えなくても判るだろうけど、これってかなり市場を歪める事になる。

場外配資を踏まえて、庶民をハメるなら

さて、信用買オンリー庶民が大挙して熱狂してる株式市場があったとして、どうやって儲ける?

まあ普通に考えたら、政府高官とか富豪とか「元々株持ってた連中」は売り抜けるのが正解だな。

ただ、元々株持ってないと、コレは使えない。立場上売れない株もあるしな。

で、ちょっと考えると

  1. 正規信用取引証券口座を開いて、まずそこそこ株を買う(信用買)
  2. 次に、大量に空売りする(信用売)
  3. ちょっと情報操作して、煽ってやる
  4. 最初に買っておいた信用買で、売り浴びせる(信用買の売り)
  5. 煽る→売る→煽る→売る→煽る→売る……の無限ループ
  6. バブルが弾けて十分に下がった所で、買戻し(信用売の買い)

「下がらないからカネを貧乏人にも貸して、ガンガン買わせよう」っていうマンマバブルなので、ちょっとだけ押せば良い。

市場関係者も「ちょっと引くわー」ってレベルでここ一年上がりまくってたので、簡単に弾けるだろうことは想像がつく。

しかも、中国って追証(保証金足んなくなるぞ、と追加させる制度)がほぼ無い。たいてい3割になった時点で強制ロスカット

(例えば、3万元(60万円)で10万元(200万円)の信用買いしてると、株価が8万元に下がった時点(2万元損)で、強制的に決済されてた)

まり、ある程度下げてやりさえすれば、あとは勝手に個人の強制ロスカット連鎖して、バブルがパチンと弾けるって寸法「だった」

バブルをつついた「針」があるんじゃないの?

俺は、今回の中国当局市場規制は、庶民財産を守るという意味グッジョブだったと思う。

海外のカネ突っ込んでた連中はアリエネーってドン引きだろうけど、まあ、しょうが無いんじゃないかな。中国だし。

今回もしも中国当局が何もせずに市場の振れ幅に任せていたら、結構大変なことになってたと思う。

場外配資やってた会社(金貸し)がガンガン潰れるのはまあ与信管理の面で仕方ないとしても、

信用買オンリー庶民の大多数はロスカット間に合わずに、たぶん借金漬けになってた。

ナケナシのゼニ突っ込んでた庶民(50万元も無い連中)は、全財産スるわけだ。

たぶん、空売り仕込んで仕掛けた連中に貢ぐ形で。

上海・深圳A株でも仕込めなく無いしね)

ドコまで明るみに出るか判んないけどね

中国共産党を大向こうに回しての仕手戦なんて尋常じゃ出来ないから海外ヘッジファンドあたりの仕掛けじゃないかな。

ただ、市場を停止させて対応するとは、流石に考えてもみなかったんじゃないかなあ。

そんなこと、まさかホントにやるとは普通思わねえよ。

庶民も良い感じに冷や汗かいたと思うからバブルも徐々に落ち着くんじゃないかな。

庶民阿鼻叫喚、あっちもこっちも暴動軍隊出動、稼いで笑うは外資ばかりなり、

みたいな状況にならんで良かったと思ってるのではなかろうか。

いやしかし、中国共産党ってほんと凄いわ。そして怖いわ。

まあ、株に手を出すくらいならWiiU買ってスプラトゥーンでもやってなさいってこった。

うん。マネーゲームじゃなくて、元々やりたかったゲームをちゃんとしよう。久しぶりに。

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