2015-05-24

いじめの直し方』

好きな人とだけ友だちになればいいんだ。

せまくて閉じた環境だと、どの国でも、大人どうしでも、いじめが起きる。

大学院でも、研究室でのいじめハラスメントが目立っている。ましてや、大学教授どうしでもいじめがあったりするぐらい。

ほとんどのいじめは「ここは小さな自分たちのオキテが通用する場所なんだ」という安全確認がすんだ状況で行なわれる。

友だちでもなんでもないニセの友だちを、友だちと間違えて大切にする気持ちにとらわれていると、ちょっとしたシカトや悪口が苦しくてしょうがなくなったりする。

さな世界に生きていると、ちょっと乱暴な人がいたらすごく強いように見えるかもしれないけど、大きな社会の力にくらべたら、ごま粒みたいに小さなもの

から大人は、本当は子どもに「距離をとる方法」を教えなくてはいけない。大人は子どもに、「スルーするための力」も身につけさせなくちゃいけない。

相手の「変なところ」を、ことさらいじったりせず、よけいなコミュニケーションをしないこと。違う人の世界観にズケズケと割りこむんじゃなくて、そっと距離を取ること。そうしたことができることを、ぼくたちの社会では大人と呼んでいる。

自分に悪意をもって、自分を痛めつけようとしている人を友だちと感じるなんて、誰にとってもむずかしい。だから、本当はスルーするのが一番いい。

人が集まると、その集団はしばしば、その集団だけで通じるようなルールを作り上げる。そのルールは、社会常識となっているようなルール法律に書かれているようなルールと違って、せまいところでしか通じない自分たちだけのオキテ(掟)だ。

いじめの直し方』 内藤 朝雄 (著), 荻上 チキ (著) http://www.amazon.co.jp/dp/402250708X

  • だからこそ、開放的かつ流動的なコミュニティが生まれやすい環境を整備していくことが重要なんだよね。 とりあえず電子書籍化して欲しい。

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