2015-05-09

初チューの感想 【謝辞追記】

中年童貞なんだが、生れて初めて彼女ができてGW彼女の街へ行って来た。新幹線だと遠いが、飛行機だと早いものだ。いきなり泊まるのも憚れるし、迷惑かけてもと思って彼女アパートの近くに、ちょうど良い安宿があったので、そこで連泊。中休みもとって割に長くいたので、毎日、一緒に朝ごはんを食べて、一日を過ごした。観光してみたり、彼女が通っていた大学周辺を見てみたり散歩してみた。

手をつないで歩くことが、こんなに楽しいだなんて思わなかった。小さなすべすべした指を絡める感覚の度に嬉しくなった。また彼女腕を組んでくれたとき、胸があたるので、正直、反応してしまった。バレないかと焦って微妙挙動不審だったかもしれない。一緒に映画にいって、ごはんをあーんしてみたり、彼女が食べ切れないものを僕が食べたり、すべてが初めての経験で楽しかった。

本当は、飛行機から下り彼女を見た瞬間に手をつなごうと思ったけど、勇気がなくて出来なかった。でも、前に一度、二人の時間を過ごせていたので、すぐに打ち解けた。だから、毎回、夜、彼女の部屋を出て僕が宿に帰るたびにハグした。三日目の夜、彼女があまり可愛いので、思わず持ち上げて抱きついた。重いよ、と言っていたが、たぶん45kgくらいだろう。大して重くなく、普通に持ちあがった。彼女は足をバタバタさせながら「持ち上げられた!持ち上げられた!」と喜んでいた。何なんだ、この可愛い生き物。

彼女の買物にも付き合った。よく分からないが、ブラのサイズが合わないので、と下着を買いにいった。どう考えても僕一人だと不審者なので、彼女のそばを出来るだけ離れないようにした。女性ものの下着というのは、随分と繊細に出来ていて、男物より随分高いんだなと思った。男兄弟しかおらず、高校男子校だった僕としては、ちょっと恥ずかしかったが、一緒にいれることは嬉しいなと思った。それに発見だったのは、様々な柄やデザインの下着を、好きな女性が身につけるところに意味があるのだと知った。まだ見てはいないんだけど。

妙な話だが、今まで、僕の異性の消費の仕方はパーツだった。またはシチュエーション。要するに興奮すれば良いという。しかし、彼女と一緒にいて、性ということが人格と結び付く形で、より良く機能するんだろうな、と思った。人格との関係性の中でこそ、性が意味の重さを持つのだと知った。

最終日、長いと思っていた休みも終わり、飛行機に乗る前に、思わず頼んでしまった。

「あの…、チューしてみたい。」

彼女は、一瞬驚いて、笑って、少し恥ずかしそうな顔をして「そっかぁw わかった、よしっ」と僕の頭に手を回して、ワケの分からないまま、ひどく柔らかいものが僕の唇に触れた。彼女がさっきまで飲んでいたカフェオレかもしれないけど、ほんのり甘くていい匂いがした。断られるか、笑って流されるかと思っていたので、あまりに突然の出来事思考が止まった。茫然、唖然という状態になった。が、またしても僕は反応してしまった。座っていたから良かったけども、しばらく立てないくらいだった。いや、立ってるんだけどさ。

30代半ばになるまで童貞彼女なし。僕の初キスは、初めて降りた街で、初めて出来た彼女と初めて長く過ごした日々の終わりにやってきた。嬉しくて、もう一度ってお願いしたら、またしてくれた。

出発25分前、搭乗口で、また彼女を抱きしめてキスをした。目を閉じてくれて、彼女キス顔を始めてみた。きれいだった。すぐ後ろに並んでいた女性が、前にいる中年馬鹿男女に怪訝な顔をしていて、ちょっと申し訳ないなと思ったけれど、まあ、おっさんにとっての一生に一度の奇跡みたいなイベントだったんだ、許してくれ。

そして安全チェックを過ぎて飛行機搭乗口へ。やはり、舞い上がっていたのか、来たときチケットを当てて、一度はじかれた。機内に入っても、ぼーっとしていて来た時の席に座り、その席の持ち主に迷惑をかけた。で、避けた際に、カメラを別の席に忘れ、その席の人に訝しまれた。やっと座り、シートを締め窓の外を見ると暗くなっていく。僕の街に着く頃には、もう夜だろう。

が、対して、僕はさっきの初チューのせいで、舞い上がり、耳まで赤くなっていた。ぐるぐると彼女と過ごした連休が頭を回り、心臓を叩く。飛行機が動き出し、彼女の街が眼下に沈んで明滅する無数の灯りに変わっていく。今回、お互いに金を使ったので、次にいつ会えるか分からないけれど、早く会えたらいいなと思った。疲れ過ぎていたので、飛行機が斜めになっている間に、寝てしまった。機内アナウンスで目が覚めると、既に、僕の街の夜景が見えていた。

11時、無事に帰宅彼女スカイプをかけて、スコット・マーフィがカバーした初めてのチューのアドレスを送った。彼女笑顔や指の感覚、僕の腕に当たっていた彼女の身体性、そして、ほんのりと甘かった唇の跡が、強く優しい記憶になった。

追伸

歩きながら、二人でバルスってやってみた。楽しかった。

【追記】

 予想外に多くの皆さんに読んで頂いて有難うございました。気持ちをことばに残そうと思って書いたのですが、たくさんの励ましのコメントを頂戴し恐縮しています。先程、彼女にも見せたらスカイプの向こうで「ワイン飲みながら読む」って言ってました。何か書く?と聞いたら「何を言っても、騙されてる疑惑あるし…」と笑ってました。皆さんから思わぬ祝福を受けて、良い記念になりました。嬉しかったです。ありがとうございました。

トラックバック - http://anond.hatelabo.jp/20150509164207

記事への反応(ブックマークコメント)