同僚の嫁さんがしばらく入院する事になった。雨の日に駅の階段で転んで足を骨折したらしい。
同僚が差し入れて欲しい物のリクエストを尋ねると、暇つぶしに漫画を読みたいとの事。
チョイスを任された同僚は選りすぐりを買い揃えるも、嫁さんの評価は今ひとつ。
同僚「それは聞き捨てならんな。ならばお前が選んでみせろ」
俺「じゃあ帰りに家に来い。何冊か貸してやるから」
数日後、膝を付いて「生涯の師と呼ばせていただきたく…」と俺に弟子入りを乞う同僚の姿があった。
それが職場でちょっとしたネタになり、他の同年代の男女の同僚達とのやり取りをしていくうちに、初めてタイトルのような感想を俺は抱いた。
まあそれはともかく、俺の漫画を渡す際、同僚が嫁さんに「俺がお前のために念入りに選んでやったぞ」と説明している件に関する口止め料がどれ位になるか、少々楽しみではある。