2014-11-30

明るい窃盗

学生時代、全体集会で国語科の教師から『みなさんへのお願い』があった。

図書室の本がパクられて困っている。大切な本です。みなさん盗らないでください。

そんな内容のことを淡々と、まるで事務連絡でもするかのように仰った。

実に柔和な声色であり、生徒を叱っているようには聞こえない。

学生だった私は『そんな不届き者がいるのか』と思っただけだったが、今考えればとんでもないことだ。

犯罪である

教員は徹底的に犯人を捜索し、サツに突き出すべきであった。教育者としてそうすべきだった。

少なくとも頭髪検査スカート丈を測るよりはるかプライオリティが高い事案だ。

しろ坊主強制したりする意味不明校則こそが自由侵害、すなわち犯罪であり、教員の愚行たるもの言語に絶する。

図書室の本をパクった生徒はそのまま社会に出て、きっとまた別のものをパクっているだろう。

そしてその穴埋めを遵法者がしている。この社会が回らなくなる日は近い。

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん