2014-11-17

 このあいだねせんぱいと持ちよりパーティをしたんですうちで。せんぱいがごはんであたしがデザート担当。せんぱいはあたしのすきなものたくさんつくってきてくれて、あたしはあまいフォンダンショコラをつくった。せんぱいはあまいものあんまりたべられないけど、自分がたべたかたからそれにしたんです。結局あたしはせんぱいのおいしいごはんを七割くらいたべて、デザートもほとんどたべたかな。せんぱいは三口くらいたべてたかな。あたしがおいしい思いをしておわったんだけど、せんぱいはとくになにもいわないしにこにこしてました。なんかあたしがひとりでおいしかっただけですよねごめんなさいねらってました、ってお茶のんでるとき白状したら、そうなんだろうなと思ったけど別によかったっていうですあのひと。そういうひとなんです。

 ひといきにそこまでを耳ざわりに奥ゆかしい古都なまりではなして、さめた珈琲をすすりながら小動物のようなおんなはいった。そういう、むしり取ろうとおもったらかんたんに身ぐるみはがせちゃうような人だから、すきをみてかえせるものはかえさないとならないし、なるべくえんりょしながらはがさないとなくなっちゃうのに、あんたたちそろってばかみたいにむらがりすぎじゃないんですか。はずかしいとおもわないんですか人として。せんぱいのこと頭からばりばり食べる気ででもいるんですか。ほしいほしいほしいって、ああいやだあさましい。

 精確にかきうつせないのがいまいましいほど、叩きつけられた通牒のなかみがのどにはりついて呼吸がしづらい。いまいましい、本当にいまいましい小さな愛くるしい生きもの。怒りにまかせてうっかり打ちすえることもできない、そんなことをしたらさいご逆さにふってもこちらが悪者である証拠しかでてこない、小さなさな、ああこいつはあれに似ている、ゆめとまほうのまっ黒な国の、かん高い声でなく子りす。

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