私はISだ。それに、私の父親もISだ。
よく勘違いされて困るのだが、同性愛者ではない。ISで、強いて言えばGIDだ。
しかし、昔から世間は、ISやGIDと同性愛の区別がつかない。私自身も、事実とは異なる噂を勝手にたてられて被害を受けたことがあった。父親も、親や妻からは同性愛者ではないかと疑われていたようだ。
実際には、私も、おそらく父親も、ISであると同時に無性愛者だ。
最悪の失敗は、私の父親が、ISなのに普通に結婚したことだ。「普通に」というのはつまり、カミングアウトしていないで、あたかも普通の男であるかのようにして、ということだ。
それで、母親が私を妊娠した時は、「うちの息子の子どもなわけがない」という騒動になった。実際にはこうして、ISまでキッチリ遺伝しているわけだが。
ともかく、私も母親も、虐待された。母親は結婚した直後から舅姑に虐待され、私は妊娠された時から虐待され、産まれても虐待された。世間ではほとんどの人間は妊娠されたり産まれたりしたときには家を挙げて祝福されるのだろうが、私は、出てきてはいけない子だったのだ。
ついでに言うと、世の中では同性婚を認めるか否かという瑣末なレベルの議論に明け暮れて、そこで止まっている。「同性婚を認めると少子化する」と言う人間がいるくらいだが、同性婚が認められないからといって不幸な異性婚をして不幸な子どもが産まれていいと言いたいのだろうね。
今も昔も、LGBやGIDやISがいて、遺伝もする。
今もいるのは、人類が生き延びてくるために必要だったからだ。ダーウィンの進化論から言っても当然に、そういう帰結になる。
実際に、しばしば救世主を輩出してきた。
LGBTは必要かつ重要な存在なのに、世間からは嫌われ、あたかも存在しないことになっている。
私自身も、父親がカミングアウトしないからなおさらに、自分自身がなんであるかわからずに苦しんでいた。
世間でも、近年に話題になるまでは、ISというものが日本では存在しないかのごとくの雰囲気だった。だから、自分でも自分がなんであるかがわからないで、苦しめられてしまう。
実際には、どうみても周りの人間とは自分が違うことがわかるし、体格や体型や仕草が違うこともわかる。仕草が違うからイジメられることも多かった。私の場合は、見た目や動きが男でも女でもない、なんとも言いようのないものだから、なおさらに周りからは理解不能なのだろう。
服や靴も、合う既成品が見つからなくて困ることが多い。身長と体型が合わない。
ISと言ってもいろいろあるから人によって異なるが、私のように体格に現れている人が少なくないことは、IS当事者の人ならよくわかると思う。
一言で言えばつまり、私のような人間は、世の中からいないことにされていて、世の中のマジョリティの制度を押し付けられて迫害されているのである。
そして、加害者側の人間が、不特定多数であるだけではなくて、当人に加害しているという自覚がない。だから、私にはどうにもならない。
ISって子供出来るのか!? 父親はXY? XYY?生物学分からないから詳しく書いてよ。
迫害を受ける側は、迫害してくる人や社会を極力避けながら、迫害を受けていることを表現し続けるしかない。 いつの日か迫害する側が理解を深めて迫害していることを自覚し行動をあ...