2014-02-10

呪いの結末

現在は離れた場所暮らしているが、昔から仲のよかった友人がいた。

地元に帰るといつも笑顔で迎えてくれたが、2年前にその友人は大切な友人を事故で失っていた。

当時は彼はショックで毎日泣いていて、食事も取れないほどやつれていた。

友人とは言ってもそれほど仲が深くなかった自分もできる限り友人を慰め元気付けてあげていた。

その後別の友人から「元気になった」との話を聞いて少しばかり安心していたのだが・・・

つい2ヶ月程前、再度地元に戻った折私は事故にあってしまった。

ひき逃げではなかったが、歩行していた時に車にぶつけられ意識を失い病院搬送

1週間後に意識は回復したが、家族に聞くと重体でかなり危ない状態だったらしい。

脳に損傷があったので右半身に若干の麻痺が残ったが、幸いにもリハビリで回復可能だとの事。

現在は別の病院に通院しながらリハビリしているが回復は順調で、今月中にも仕事復帰できそうだ。

リハビリ通院中に地元の別の友人が見舞いと称して自宅に来てくれた。

しかし、その時に聞いた友人の話に驚愕したのだ・・・

現在彼は、競艇で1000万円の大当たりが出て豪遊状態だという。

幸せだね」と友人に言葉を返すと、「それが・・・」と口ごもりながら話し始めた。

実は彼は私の事を理由はわからないがねたんで恨んでおり、近くの神社に行っては私が死ぬようにと呪詛をかけていたらしい。

それと共にお金が手に入る様にと祈願もしていたらしい。

別の友人は彼がその話を笑いながらしていたので、私には話しづらく辛かったと言った。

疑問に思い私は、「私をのろい出したのはいから?」と聞いたら。

その話をしはじめたのは5年前からだとの話だった。ただ、大切な友人が死んでからはそんな事は言わなくなったみたいだ。

なるほど・・・

願いの半分以上はかなったが、私は死ななかった。

呪詛は叶ったのかもしれないが、何か引っかかった。何せ彼と彼の大切な友人とは恋人になる寸前だったのだ。

人を呪わば穴二つと言うがよくできたものだと思った。

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