本人が気にしているので私からは話題にしないし、帽子の下の秘密を事細かに知ろうと思ったこともない。
外出の際、背を向けてタオルから帽子にチェンジする時間は、こちらまで神妙な面持ちになる大事な儀式。
でもさそれにしてはさ。
寝ている時がノーガードすぎ。
タオル取れすぎ。
初めて見た時は、寝ぼけていたのか胡座かいたまま寝ていて、
処刑前の落ち武者みたいだった。
あの日わたしはチョンマゲが生まれた理由を知ってしまった。
天下分け目の戦いあっての現代ですよねとか
いろいろ気づきを得たけれども、彼の繊細な心にはなんの役にも立たない感想ばかり。
帽子が良く似合う人で顔も精悍だから、落ち武者状態とのギャップは激しい。
「ハゲていてもあなたが好き」と思うし、好きになった人がハゲていただけだし、一生一緒にいたいのだけど
でもやっぱり彼は私が何を言ってもそれなりに傷つくんだろう。
そして正直いうとそのツルッツルを心ゆくまで愛でたいし、ウフフッくらいは笑ってしまうと思う。
まるごと全部愛してるって伝えるのは、もう少し関係を深めてからかなぁ。
いつか気持ちの整理がついたら坊主にするみたいだけど、
彼は今日も寝こけてる。
インキンだから
パンツの中っていうかズボンの中でパンツの上にはよく入れる。 ほかのどこよりも温かいからだと思う。