2013-07-28

風立ちぬ」は男版の「恋空」だね!(ネタバレバレ)

次郎という「風立ちぬ」の主人公は、まるで、レイプされても清々しいままの新垣結衣のようだった。

映画の「恋空」ではレイプシーンは、新垣結衣ボタンが1,2個外れるだけで描かれてるんだけど、「風立ちぬ」の戦争シーンも、次郎の帽子が1,2回風に舞うくらいの描写で描かれている。

あと、あれだね、好きになった相手が重い病気死ぬってのも同じ。

あの巨匠がね、携帯小説とおんなじルートを辿ってたよ。

飛行機作りも葛藤があんまない。何回か落ちてましたけど、まあ落ち込んで、あと恋とかしてるうちに、あれまあれまとできて、まあ、飛ぶんですけど。なんていうのかな、葛藤っていうかな、「僕の作った美しい飛行機が、その飛んだ先で殺戮をしている」みたいな葛藤がね、あるかと思いきや、なんかね、「まあ僕は作るだけだ」みたいなね。驚くぐらいのスルー力を見せつけてくれるわけです。女子でいえば「結婚してる人を好きになったわけじゃない、好きな人結婚してただけ!」並みの思考停止力を発動して、で、次郎の帽子が2~3回舞ったりしたかと思ったら「ゼロ戦は綺麗だけど、1機も戻ってこなかったわー」みたいなこと軽く言って空を眺める次郎に、とっくのとうに死んでましたヒロイン三浦春馬かしら?ってくらいのドヤ顔で空の向こうから「生きて」って言うわけ。いやいやいや、次郎はさ、この2時間結構ずっとイキイキしてましたけどね。自分の好きなことを好きなだけやって。美しい病気の嫁の唇を貪って、美味しいご飯を食べて。「わかさ生活」のサプリメントでも飲んでるんじゃないかってくらい至って元気そうでしたよ。なのに次郎はさ、もう涙を浮かべてね、「生きねば!」とか言うのね。いや、おめぇ超生きてたから。

それからもう、恋しくなったらアタシ空をみるね、空にはヒロがいるから、BY恋空。みたいな感じになって、で、ユーミン紙飛行機が流れてました。

次郎、ハゲろ!

この物語は全編が、「美しさ」と「ものづくり」のエゴを、究極にシンプルにして描かれてるんだなと思いました。

ただ「美しさ」の下には醜さが、「ものづくり」の下には破壊があることを、私たちは知っているけど、そこの部分については一切描かれないので、私は気味が悪かったです。

宮崎駿は、あえて描かなかったのだと思います。それには色々な意味があると思うけど、駿だから許されるし、駿だからみんながそこを読み取ろうとしてくれるし、駿だから仕方ないってなってるけど、「恋空」くらい何が言いたいのかわかんないし、あと若干中年白昼夢を見せられたような気持ち悪さがあった。

しかし一方で、「新垣結衣」くらいメガネの次郎には萌えたし、むしろ棒読みAV女優の演技みたいで逆に生々しかったし、キスシーンだって恋空くらいあったので、プラマイ0。

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん