2013-04-13

夢を持っていない人は、夢を持っている人の気持ちが分かるものだろうか

社会は、若者に夢や希望をちらつかせる。

本当は何年経っても辿りつくことのできないゴールを指差し、「努力さえすれば、辿りつけるはずだ」と耳元で囁く。

距離感の分からない若者は、その入り口に立ち、歩き始めるが、いつまで経ってもゴールに辿りつかない、セーブポイントさえ見つからない。

その道が、その道を歩むその者自身が、誰かの踏み台であると気付いた時には、もうゴールまで辿り付く余力はその者に残されていない。

悪く言えば、誰かの夢を叶える為の、犠牲しかない。

そうやって夢を失っていく。


社会は、嘘をついているわけじゃない。けれど、本当のことも言っていない。

ゴールには辿り付けないと知った者たちは、傷を舐めあうように、その道のりまでの苦労を労い合い、また次の若者に「きっと君なら辿りつける」と説く。

こっちへおいでと無情な手招きをする社会を前に、夢を持つ人の夢を叶えることができるのは、一体誰なんだろう。

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん