2012-12-05

http://anond.hatelabo.jp/20121205104615 混乱と本題と余談

う~ん。混乱してきたかな。

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前回も少し引っかかったのですが『「今の金利は高い」というあなたの主張』というようなことを一体どこで私はしたのでしょうか?

http://anond.hatelabo.jp/20121202033620

インフレで調節した実質金利が、デフレの時には高どまりしてしまうという議論であることを確認して欲しい。」

デフレというのは人々の求めるお金に対してお金の量が足りない状況が続くと思われていることを表している。余る余らないは、あくまで需要供給の相対関係なのだ

まり現在は金余りではなく金足らずの時代であり、それが続くと予想されるからこそ企業家計必死現金や換金性の高い預金国債などの資産を溜め込もうとしている。」

  →現在は実質金利が高止まりではないのでは(私)

→「均衡実質金利と比べて実質金利が高いままになるという意味

  →均衡実質金利と比べても実質金利は高止まりではないのでは(私)

→『「今の金利は高い」というあなたの主張』というようなことを一体どこで私はしたのでしょうか?

  →えっ!!(私)

混乱その1。

と、いうか「今の金利が高止まりでない」とおっしゃるなら「そうですね」で終了です。

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あなた引用した記事でさえ、まさに『適正な金利水準はマイナス2%前後まで上昇していたと分析。実際の金利は依然、適正値より高い』という言葉があった点を思い出して下さい。

これは名目金利、そして実質金利が高どまりしているということそのものです。あるいは『09年の経済環境における金利は、マイナス5%が適正だった』とも。

これらの時期も金利ギャップだけで言うなら負です。

2012年米国の均衡実質金利はまだわからないので文句をつけられる余地はありますが(均衡実質金利が-2%まで落ちているとはとても考えにくいですが)2009年ならチェックできます

緩和ではあるけれども、本来するべき緩和には足りておらず金利が高どまりしているという状況です

ここも読んでて混乱しました。

リンクhttp://www.newsweekjapan.jp/stories/business/2012/11/post-2757.phpの「適正な金利水準」は「均衡実質金利(自然利子率)」ではないというあなたレスを前提に議論してきましたが、上記引用を読むと「適正な金利水準」を緩和の目安(「実質金利が高どまり」「本来するべき緩和には足りておらず金利が高どまり)にしています。それは「適正な金利水準」を「均衡実質金利(自然利子率)」扱いしているようにしか見えないのですが。

09年の金利ギャップは、あなたが推奨するLaubach and Williamsを使った 渡辺(2012)

http://f.hatena.ne.jp/perfectspell/20121203201658

自然利子率を使い、1.0%(目分量)とする。名目金利は0.25%。代用して実際のインフレ率を使い0.32%のデフレ

0.25 + 0.32 - 1 = -0.43

で確かに金利ギャップは負。緩和的という事です。

もしもリンクhttp://www.newsweekjapan.jp/stories/business/2012/11/post-2757.php自然利子率とみなすなら、金利ギャップは正。緩和が足りないという事です。

緩和の指標として適切な指標を使えば良いだけの事で、うろうろと2つの指標を使って遊ぶのは単に混乱の元です。

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3つ目の混乱は単に、分かりやすい書き方で理解できない私の問題かもしれませんが

もっと以前から4%に設定したままであれば少なくともバブルを促していた可能性はなく、過去インフレ株価から推測される関係からバブル抑制的に働いた可能性が指摘されています

とは、どこで指摘されていたのでしょうか。それがサマー効果の肝という事でしょうか。

http://www.rieti.go.jp/jp/papers/contribution/yasashii4/04.html

↑のわかりやすい説明を読んでもサッパリなのですが。高めのインタゲバブル抑制的に働くというのなら、高めのインタゲは「金融引き締め」という矛盾した事になりはしませんか。そもそもサマー効果とは多くの学者に支持される効果なのでしょうか。

また「以前から4%に設定したままであれば」と仮定していますが、高めのインフレ率を設定している国がどこにあるのでしょうか。

そろそろ本題に行きます

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本題。

高めのインフレ率を設定した方が良い、と唱える人がいるのは知っていますしかし、それは一般的な考え方でしょうか。

実際、「適切な」インフレ率ではなく、「高めの」インフレ率を採用している中央銀行があるでしょうか?

私の知る限りでは無いです。

から、「金利ギャップが負(推定)なのに、金利が高止まりと強弁し続けるのは一般的ではないと思いますが続けますか?」と前エントリで確認したのです。

高めのインフレ率が良い、と考える人もいるし、あなたもその1人なのでしょう。しかし、その考え方を採用している国は無いと思うのですが。

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余談

2010年2012年比較ですが、失業率の他にはデフレ改善という指標もありますね。

インフレ

2010年 -0.72%

2012年 -0.02% (1-10月の平均)

記事への反応 -
  • 教科書に載ってて学生でもわかるような戦略ミスを犯す大企業の経営者 デフレが経済にとって悪いことだと知らない野田首相 どうやったらこんなお粗末な人材がトップにいくわけ?いっ...

    • うーん。デフレが経済にとって悪いことだと説明してくんない。ただし条件付きで デフレが経済にとって悪いことだと知らない野田首相 まず 1 金融政策の限界 負の金利 2 フィ...

      • フィリップス曲線を出す理由がなく、実質金利と投資活動の関係を見ればよい。 コストである金利負担が大きければ企業にとって設備投資の純利益は低下する、という流れは十分に説得...

        • まず、金利という考え方に疑問。 今は昔と時代が違って、実に40%以上の企業が無借金経営で、金余りの時代による負の金利時代。 欧米でも日本でも、内部留保をどう投資に回すか?...

          • 企業が無借金で金を溜め込んでいても、金利は投資に影響する。 企業は溜め込んだ金をただ現金で寝かしているわけではなく、銀行預金にせよ国債投資にせよ何らかに投資している。 ...

            • う~ん。混乱してきたかな。 . . 前回も少し引っかかったのですが『「今の金利は高い」というあなたの主張』というようなことを一体どこで私はしたのでしょうか? http://anond.hatelabo.j...

              • つまり現在は金余りではなく金足らずの時代であり、それが続くと予想されるからこそ企業や家計は必死に現金や換金性の高い預金・国債などの資産を溜め込もうとしている。 なるほ...

              • つまり現在は金余りではなく金足らずの時代であり、それが続くと予想されるからこそ企業や家計は必死に現金や換金性の高い預金・国債などの資産を溜め込もうとしている。 なるほ...

            • 気がするperfectspellことレフです。 . 均衡実質金利 - 実質金利 = 金利ギャップが 高止まりしている主張かと思いますが、今の金利ギャップは幾つなのでしょうか。 <img src="http://f.hatena.ne.j...

              • 均衡実質金利 - 実質金利 = 金利ギャップ が高止まりしている主張かと思いますが、今の金利ギャップは幾つなのでしょうか。 渡辺(2012) http://www.boj.or.jp/research/wps_rev/wps_2012/data/wp12j03.p...

                • レスども。 今年は2010年ではなく2012年なので、自然利子率が2010年のまま 0%だと仮定しても(↓) http://f.hatena.ne.jp/perfectspell/20121203201658 2012年の今は名目金利0.1%・期待インフレ率0.6%(目分量)で...

                  • 引用先の画像に2012年はないようだけどどうやって目分量で見たの?

                  • 今年は2010年ではなく2012年なので、自然利子率が2010年のまま 0%だと仮定しても(↓) http://f.hatena.ne.jp/perfectspell/20121203201658 2012年の今は名目金利0.1%・期待インフレ率0.6%(目分量)で 「...

                    • 金利ギャップが負(推定)なのに、金利が高止まりと強弁し続けるのは一般的ではないと思いますが続けますか? 結局「蓋然性が高い」という思い込みで今の金利ギャップは不明だけど、2年...

                      • を混同してるだろこいつ http://anond.hatelabo.jp/20121204113745 実質金利=自然利子率 → 中立 実質金利>自然利子率 → 引締 実質金利<自然利子率 → 緩和 実質金利=テイラールール - ...

                      • 結局「蓋然性が高い」という思い込みで今の金利ギャップは不明だけど、2年前の統計しか用意してないけど、「今の金利は高い」というあなたの主張が始まりなのですが。 前回も少...

                    • 結局「蓋然性が高い」という思い込みで今の金利ギャップは不明だけど、2年前の統計しか用意してないけど、「今の金利は高い」というあなたの主張が始まりなのですが。 前回も少...

                  • 消費税の負担は需要の価格弾力性に応じて消費者と企業で分け合う。 消費税増税で消費者物価の予想インフレ率が上がっている時には、 企業の税抜きでの売上単価の予想インフレ率は...

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