なんかあずまんにつぶやかれたしQ見て良かったわ。
https://twitter.com/hazuma/status/270937897249693696
https://twitter.com/hazuma/status/270943010051719169
それはさておき、庵野はひどい。
ヱヴァQは間違いなく凄い、主人公をどうしようもない加害者に叩き落としたという点でどうしようもなく凄い映画だと断言できる。
ひどいのであって、凄いのかどうかは判断が別れる所だと思う。
座談会でも言われていたけど、なんの理由があってシンジにこれだけのものを背負わさせるか…
共同戦線はっていたはずのミサトやアスカは勝手に成長して実年齢的に大人になってしまうし。(アスカは精神だけだけど、それがまたキツい。グロい。
90~00年代のセカイ系の覇者であるエヴァがこれだけまっすぐに残酷なセカイ系的いじめをシンジに押し付けるというのは、ある意味では圧倒的に正解。
「君を失いたくない、そのためにセカイが滅びてもかまわない!」という無茶な行動に普通のセカイ系作品ならハッピーエンドで答える。
破で新鮮だったのは「それをあのエヴァがやるなんて…」という意外性に尽きる。その意外性に大して庵野がどう答えるか?これはもうわからんね→といった所でこの裏切り。また旧エヴァかよ!この構造はたしかにシビれる。坂上がシビれるのもわかる。圧倒的な新規切り捨て、古参いじり。
さておき、ヱヴァQおよび庵野が凄いorひどいのはセカイを代償にレイを救わせようとしておいてセカイもだめになっちゃったしレイも違うレイになっちゃったしと、ALL代償をシンジに押し付けたその点に尽きる。このひどい代償、並のアニメがやっていたら一笑に付されて終わりだろう。そんな壮大なおしつけ成立するはずないだろ!と。だがエヴァの場合これが成立する。なんといってもセカイ系の覇者なのだから、これくらいの壮大さじゃないとむしろ釣り合わないくらいだ。
そう考えると、「庵野監督が旧エヴァの狂気に対抗するために理詰めで導き出した回答」という点はかなり納得が行く。庵野さんは狂気と理論を同等に扱うことができる天才なのだろう。
だからここで俺が気になるのは、あずまんがシビれるくらいの解答というのはどういうものなのか、に尽きる。他は正直どうでもいいのであしからず。
キーワードとなるのは「狂気」や「世界(セカイではない)」だと思われる。あとおそらく「狂気」は必要条件であって十分条件ではない。
「おおかみこどもの雨と雪」をあずまんが絶賛したのは「狂気」は関係ない。彼はあの作品に普遍的なものを見ていた。
普遍的なものとはつまり、親であるかそうでないかなどに関わらずすごいと感じられる作品だ。
「おおかみこどもの雨と雪」は一見すると親である人間のほうが多くの感動を得られるが、そうではない。
では何が良かったのか。人間と自然の関係か。はたまたジブリ的な「生きる」ことの素晴らしさか。
俺はそれらのどれでもないように感じた。あくまであずまんのツイートからだが。
おおかみこどもの何が良かったのか、ヱヴァQには何が足りなかったのか。言葉にするとそれは普遍性、または世界に通用する何かなのだろうけど、あずまんの口からそれはまだ具体的に語られていないように思う。ていうか正直よくわからないのでゲンロンカフェとかで語ってくれたら嬉しいです。
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