2012-06-09

うまく愛してもらったな

大学時代の大好きな人たちが次々に結婚していくのですが、

なかでも一番大好きな人が、先日結婚したことを知りました。

彼は大学の先輩で、入学した頃に出会いました。

切れ長の目がエキゾチックで、

伸びた髪をお団子にしていてそれがやけに野生的で、

(吉祥寺にいそうな感じ!)

どこにいてもどんな服を着ていても絵になる、

独特な魅力を持った人でした。

初めての男の子友達でした。

おまえ面白いな、名前なんていうの?と言われた日から

大学生活はポップな色に染まっていきました。

彼が、音楽料理散歩や歌を教えてくれました。

こいつのすごいところは、

何もない道を一緒に歩いた時にわかるんだよ、

と彼が友人に言ってくれました。

あいしてるよ、あいしてるよ、と

何度も何度も言ってくれました。

私が初めて笑ったとき

やっとわらった、て喜んでくれました。

そうやって、感情が死んでいた私を生き返らせてくれた、

今の私の産みの親のような人です。

恋愛に発展しなかったのは、

私が彼の子供になっていたからだと思います

夏休みには彼が休学して日本から出て行ったため、

一緒に過ごした期間は三ヶ月くらいでした。

彼がいなくなった翌年、私は退学しました。

退学の理由はいくつもいくつもあるのですが、

彼に会えた時点で、大学に入った目的は終わっていました。

もう、十分、でした。

十分幸せを満喫させてもらって、

生きててよかった、て思いました。



それから年に一度のペースで彼に会いにいっていましたが、去年の五月が最後

たまたまちがう先輩経由で結婚したことを知ってしまったので、

おめでとうメールを送っていいものか、複雑な気分です。

ま、機会があったときでいいかな、と思うに至りました。



彼のようになりたくて、

彼の背中を追いかけつつの九年間でした。

あなたからもらった愛情を、

今度は他の人にあげるね、と約束してから

それが生きていく理由になりました。


今思えば、嬉しいことも辛いことも、

心の中で彼に話しかけていました。

いつか彼と笑いながら井の頭公園を歩く日を思いながら

こんなことがあったよ、あんなことがあったよ、て笑って話せるように、

いろいろあったけど元気だよって報告するために、

必死でした。


それくらいしか、生きる理由が無かったです。

てことに、今頃、うすうす気づき始めていて、脱力してます



いつからか、目的と手段が入れ替わっていたのかなぁ。

はいえ、思い出す思い出がある幸せは、

心が辛いとき、糧になるものですね。


おめでとうね。

おめでとう、おめでとう。


こいびとのこと、嫁って呼ぶようになったんだね。

末長く、お幸せにね。




やっぱり、淋しさよりも幸せが勝るよ。

うまく愛してくれて、ありがとう


大好きよ、

わたしを産んでくれた人。

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