2011-06-24

処女を失った時の話2

初体験

3回目ぐらいの家デートで、押し倒された。

成り行きはよく覚えていないけれど、確かその前に電話喧嘩をして、

仲直りにとバレンタインクッキーを焼いて持っていった時で。

でもなんで「本番」になったのかは本当に覚えていない。やっぱり頭がパンクしてたのかな。

ベッドで上を脱がされて、胸を愛撫されて、その時は少し気持ち良かったと思う。

手を誘導されて相手のものを触らされて、でも今にして思えば結局最後まで相手のものを見なかった。

触った感触だけで、「何だろうコレ」に近いものがあったと思う。

知識として男性にはそういうものがあるんだ、ということは知っていても、ちゃんと見たことはなかったし、

性行為がどういうものだって知っていたけれど、実際にしたことはない。

気持ちが良いという感覚雑誌を読んで自慰をしたこともあったし、知っている。

でも誰かに気持ち良くされたことはない。

頭でっかちで、知ったつもりになって、何も知らない本当に垢まみれの処女だったんだと思う。

愛撫されつつも、残った理性での「どうなるんだろう」「何をしてるんだろう」という疑問が渦巻いてぼーっとしているうちに、

下の服も脱がされてアソコを触られた。

多分その時はもう濡れてたんだろう、「入れるよー」っていう一言で挿入された。

覚悟とか、そんな余裕もなく、激痛が走った。本当に激痛としか言いようがなかった。

一番自分でもよくわからない場所が、焼けるように痛くて。怖くて。

でもまだまだ入りきっていないから、だんだんと挿入は進んでいく。そのたびにどんどん痛みが増していく。

怖くて怖くてしがみついて、「痛い、痛い」と泣き叫んだ。

相手は「大丈夫から、もうちょっと我慢して」と言ってさらに挿入する。

そう言われて必死で堪えてしまった。やっぱり好きだったんだろうな。

挿入はなんとか終わったけれど痛みは激しく、おさまるまでは動かずにいてくれた。

だいぶ痛みが薄れてきて、じゃあ・・・と動かされるとまた激痛。

気持ちが良くなるとかありえなかった。

まりにも痛がって泣き叫ぶ私に困ったのか、相手はどこからかローションを取り出して結合部に塗った。

でも痛みは全く薄れなくて、結局口を押さえられて相手がイクまでただひたすら耐えるだけだった。

終わった後のこと

コトが終わり、シャワーを貸してもらって、シャワーを浴びながら泣いた。

こういう事態を招いたのは自分で、コトが始まった時だって拒絶もほとんどしなかったし、

全てが自業自得というか、あるいは望んだことだったかもしれないのに。

自分の中に認識していなかったとしても抱いていた、

甘い、あるいはロマンティックな幻想が全てなくなったような。

それでもその時はまだ相手を好きだったから、

結ばれてよかったとまでは思わなかったけれど、その後も普通に過ごして自宅へ帰った。

その後は電話をしてもそっけなく、電話の向こうでゲームをしてる相手に話しかけるだけ、が普通になった。

1カ月ほどして迎えた私の誕生日メールひとつもなく、こちらからかけても相変わらず上の空。

大学受験の日にも何も連絡がなかった時点で、私の中で諦めがついた。そしてこちらからの連絡を全て絶った。

結局連絡を絶ってからも、相手からは何一つとして連絡があることはなかった。

その頃にはインターネットでの関係もバラけつつあったので、ネット上で会うこともなく。

完全に自然消滅だった。自分の気持も、相手への恋愛感情不思議なぐらい残らずに。

ただ性行為への不快感というか、拒絶というか、諦めというか、そんなようなものが残った。

それから生き方

正直なところ10年近く経った今もまだ、この不快感は消えていない。

愛している相手と、一つになれる、一番近くにいれる。そういう意味では嫌ではないけれど。

素直に気持ち良くなることができないし、気持ち良くしてほしいともあまり思わない。

愛撫されれば気持ちが良い時もあるけれど、挿入はいまだに気持ち良くなったことがない。

むしろ気持ち良くしようと頑張ってくれる夫に対して申し訳なく思ってしまう。

私は気持ち良くならなくていい、貴方が気持ち良くなってくれれば、とは言っているけど、やっぱりそうもいかないみたいで。

性行為に「何のため?」なんて思うことが馬鹿げているんだけれど、

それでも考えてしま自分がいる。

何のためにあの初体験があったのか。

いずれは通る道だったし、少なくとも顔も知らない男にレイプされるとかじゃなかったわけで、

その時好きだった相手と経験できたというのは恵まれてる部類なんだろう。

でもあの時の自分は、まだきっと恋愛とか、性行為とかに、夢を見ていたかった。

処女を捧げる、という行為をやっぱり神聖に思っていたし、自分タイミングで捧げたかった。

好きだった相手でも、あの状況での行為に対して私は「処女を捧げた」とは思えない。

結果を見れば相手は処女を味わえたから私はもう用済み、ということだったわけで。

2年の夢のあと、1時間地獄を見て、1カ月の寂しさを経験しておしまい

不思議なくらい空っぽになった心には、自分を労わるとか大切にする、という感覚も抜けた。

その後付き合った人には数カ月で体の関係を持ったり。

それでも比較的すぐに今の夫に出会えて、性行為に関しては苦しみながらも

愛し合い分かり合うこと、自分を大切にすることも取り戻せたと思う。

今の自分は本当に恵まれてると思うし、幸せだと思う。

性行為も「したい」とは言えないけれど、嫌じゃないし、夫はいくらでも愛せる。

ただ、ごくごくたまに思い出す初体験が、どうしようもなく苦しい。

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