2011-06-06

友達自殺を見送りました

いや、友達と言っていいのか。

彼は僕を見下していたと思います。

僕も彼を見下していました


音楽の道を志していた彼は

僕のことを格下かつ、何の志もない奴と見ていたと思います。

僕は自分が目指しているものについて彼に語ったことはありませんでした


たま学校帰りなどで偶然に出くわすと

話をしながら帰る暗黙の了解があり

そこで彼は僕に、掘った穴にするべきような話を色々しました

自分より格下かつ自分の交友とかかわらない無害な人間にだけ出来る話です


彼には僕と違ってクラス友達が多くいることから始まり、

彼のとんでもなく長い妄想の話、

ゴシップというか彼の身近な誰かの秘密について、

そして彼が、音楽で身を立てる目がないとなったら自殺する心構えであること、

色々聞かされました


はいつもニコニコして聞き

自殺の構えについては「すごいね!いよいよとなったら最後電話で心境などを聞かせて」と予約しました


大学に入り、彼とはたましか会わなくなりました

彼は出くわすたびにだんだん情緒不安定になり、僕と話す時はいよいよ躁状態した


またしばらくしたある日、ニヤニヤした彼が「いい自殺の仕方知らないか」と尋ねてきたので

簡単な方法を3つぐらい伝えて授業に向かいした


更に半年ぐらいして

学報に彼の訃報発見しました

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彼が本当に死ぬつもりなのはわかっていました

僕も内緒ながら彼と同じテンションの生活を送っていたので

「夢破れたなら死ぬしかない」という死の動機は、これは止めても仕方ないとわかっていました


彼は僕が提示した候補から実行したのでしょうか。

それともたまたま車にでも轢かれたでしょうか。

予約が守られることは期待していなかったからいいのですが。

命日は覚えていませんが

ざっと10年が経ちました

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