2011-04-14

ガチな事態における現代思想

震災からこちら、現代思想家の評判はおしなべてよろしくない。

有事には役に立たない」だとか

「土壇場では度胸も知恵もない」だとか

そんなことが今更だがばれてしまった。


だが本当のところはそんな程度ではなくて

そもそも平時から、いつだってあいつらは役になんか立っていないのだ。

社会の平穏と余剰を食っているうちはいくらでも霞の奥に隠れられるが

一時的にでもそういうものがぶっ飛んだときには実体が丸出しになる。


別に大災害が起きずとも

彼らが実社会タスクにかかわったところや、

実務能力を問われる場面に出て行ってしまったところを見たとき

「あれ?なんかただの馬鹿じゃないの?」

普通の人と変わらないし、不慣れなぶんただの無能じゃないの?」

と察知したことのある人も居るはずだ。


若い世代の思想家の親分は

さすがに自分達の商売や実像を自覚は出来てる歳だから

この震災以後の自分達の状況のマズさを理解している。

から子分がそれすら理解せずにモノポリーとか言ってりゃキレたくなるのは人情だ。



しかしそこからもう一段階ものの見方を変えた場合はどうか。

思想家達の立たされている今の状況は、遅かれ早かれ有り得た未来しかない。

これは往時の日本プロレスラーが、ガチ競技である総合格闘技に直面した時とよく似た状況だ。

だいたい、ファンとの距離が縮まったり消費者の持つ情報が増えたりすれば、

虚像は見破られて熱は冷めてしまう。

ネットで四六時中所感や行動を報告して関心を引かなければならず、

また観衆にそれをまとめられちゃったりする時代に、

従来通りの思想ごっこ続けようって方が無理なのだ。


そこでまだなんとか活路を探して「我々はガチ」と言い張り続けるのが親分の道で

あっさりと「いやいや、ガチリングで俺達に何か求めないでよw」と表明したのが子分Uの道。

後者日常に戻ればもちろん「俺は最強だ!」「誰でもかかって来いぶっ殺してやるよ!」と吼えるけれども

それがどういう意味なのか、どう消費してほしいのか、を暗黙かつ雄弁に示したのがモノポリーはなかったか


プロレスのその後の歴史に照らせば

一直線の衰亡を脱する可能性があるのは子分Uの道だけだ。

今回メタ目配せとしてスマートな所作を見せることが出来たのは彼だけなのだが

ガチと言い張る道しか見えない親分からは彼が一番憎く見える。

「別の子分はチャリティーやると言えたのにおまえは!」なんてズレたこと言ってる。


弁舌の徒がチャリティーやりだしてどうすんねんと。

それは新日やノアのプロレスラー総合のセコい大会のエキジビジョンに参戦するような迷走でしかない。

有事に臨んで日頃やってきたことと連続していない別の商売をやり始めちゃうのは

それまでやってきたことがお遊びだったと認めるに等しいうえ、

完全に転業する覚悟が無いならただの倒産フラグだ。


というわけで現代思想家という古い商売に洪水がぶっかかり

Uさんやそれに連なる後続の道以外はこれから滅びていくと決まったわけです

UさんもWWEになれるのかハッスルなっちゃうのかは未確定。

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