2011-03-24

彼氏に「エア被災」と笑われた話

共に首都圏民。宮城震度723区内で5強を観測したあの日、彼氏は即座に電話をくれた。

天井が落ちてくるから机の下に居ろ、ガラス片が落ちてくるからまだ外を歩くなと言われた。

徒歩で帰宅すると家に来てくれた。カロリーメイトウイダーインのまとめ買いをくれた。

お金払うよといったらいらないと言われた。浴槽に水を貯めておくようアドバイスを受けた。

親元を離れて首都圏一人暮らしをしている私にとって、彼の存在はとてもありがたいのだろうと思う。

でも私の部屋にあがり、テレビ津波映像を観ては盛り上がり、ノートPCYouTube津波映像を観ては盛り上がり、

私に被害がどれだけ凄惨かを異様なテンションで報告してくるのに閉口してしまった。

正直、ハリウッド映画を観るような彼の態度に嫌悪感すら覚えていた。

それから原発がまた爆発らしい!とか、数百人の遺体発見されたってよ!みたいな内容を

メールでいちいち報告され、

彼のテンションの高さと反して私の気分はどんどん落ち込んで行った。

気分が上がるような音楽を選んで聴いても、津波映像や瓦礫の写真ばかりがよぎり、何も感じなかった。

復活してきているバラエティ番組も、うるさいだけで何も頭に入ってこなかった。

人と話すのが億劫になり外出も減った。放射線がどうのでなく、外に出る気が起きなかった。

そんな最近の私の様子を見た彼氏に「エア被災」と言われた。

被災者でもないのに震災関連ニュースを見ているだけで被災者気分になる人間が増えているらしい解説された。

また伝聞。不幸な伝聞。

黙っていたら笑われた。

彼氏不安があって、その不安が変な現れ方をしているだけかもしれない。

でも彼の冗談を、笑い声を、説明を聞くたびにスポイルされている自分が居る。

家に来られたら応じるが、着信とメールに返事をしないようになってきた。

親が避難しなさいと何度も言ってくるので、避難しようかと思っている。

でもバスの予約が面倒で、彼氏に話すのも面倒で、今日も何もせず過ごしてしまった。

  • http://anond.hatelabo.jp/20110324185155 私の生活は一変してしまった。でも、それは私だけが被災者の規模の小さい災難で、世の中の大部分は何も変わらなかったし、夫と関係の深い場所も1カ月...

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