2011-03-22

福島原発は施設を更新していれば大丈夫だった」という主張の矛盾

http://anond.hatelabo.jp/20110322221802 を書いたけど、減価償却はなく単純に数式を使えばよかったと思ったので、数式を使って説明してみた。

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原発推進派によれば発電量1単位あたりの発電コストは原子力発電が最も低いとされ、原発推進の根拠となっている。しかし「福島原発は施設を更新していれば大丈夫だった」という主張はこれと矛盾し、原発推進の根拠をなくしてしまう。発電量1単位あたりの発電コストは多分次のような式で計算しているはずである

発電のための総コスト / 発電量

発電のための総コスト理屈では発電量に従って増える部分と発電量に増えない部分に分けることができる。前者を「発電のための変動コスト」、後者を「発電のための固定コスト」とする。議論を簡単にするため「発電のための変動コスト」は発電量に正比例すると仮定し、係数をaとする。すると発電量1単位あたりの発電コストは次の式に変形できる。

a + 発電のための固定コスト / 発電量

発電量は「1年あたりの発電量 * 施設の使用期間」に置き換えることができる。従って上記の式も

a + 発電のための固定コスト / (1年あたりの発電量 * 施設の使用期間)

となる。この式からわかるように施設の使用期間を長く設定することで発電量1単位あたりの発電コストを低くすることができる。そして施設の使用期間を長く設定することによる発電量1単位あたりの発電コストの低下が大きいのは発電のための固定コストが大きいものであるhttp://www.nuketext.org/yasui_cost.html によれば、原子力発電は初期投資が大きく固定コストが高いと考えられ、使用期間を長くすることによる発電量1単位あたりの発電コストの低下の「恩恵」を最も享受できる。そのため使用期間が15年くらいと設定すると、原子力発電は発電量1単位あたりの発電コストでLNG火力発電等に負けるのに、使用期間を40年と設定するともっとも効率的な発電方法となるのである。「福島原発は施設を更新していれば大丈夫だった」という主張は一見原発を支持する主張であるしかしその主張は「施設の使用期間を短くする」ことも含まれ、結果原発を支持する根拠をなくしてしまう主張でもあり、矛盾しているのだ。

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