2010-12-04

会社飲み会で偉い人の隣でにこにこ笑いながらなんでこんなことをしているんだろうと考えていた。年の近い人たちのテーブルにやっとこさついたのに、周りからあっちがあいいるからいけと暗に陽に言われて、いつものとおり偉い人の隣だ。年の近い人と愚痴を言い合ったりしたいし、話をしたいと思うことだってあるのに、必ずいつもそうなる。学生時代からずっとそうやってきたから慣れてはいるし、にこにこするのにも年季が入ってきたけど、でもつらいことには変わりはない。同じ部署の別の女性は、そういう扱いをするならお金払えって感じだよねと始まる前にトイレで言っていたけれども、うまいこと隅っこの方で目立たないように仲のいい人たちと話しているのが見えた。本当にお金をもらってしまったらそれこそ悲惨だと思いながらもそうだよね、と同意した自分は偉い人の隣だ。時々泣きたくなる。

人よりもずっとがんばって勉強をしてきた。男性の中に紛れ込んでほとんど男に擬態して出来る限り自力で頑張ってきた。そういう生活がつらくてとげとげしくなっていたこともある。偉い人の話をにこにこしながら話を聞いていると、私をその席に追いやった人たちの中の数人はそうやって機嫌を取って優しくしてもらっているんだな、と言う。気に入られて甘くしてもらってるんだなと言う。男に媚びを売ってその対価として成績や仕事をもらっているんだと言う。

かに年の割には大きめの仕事をやらせてもらっているとは思う。でもそのかわり足りない分を補うためにあいている時間があれば勉強をしている。プライベート時間なんてほとんどない。あいてる時間があったら新しいことを覚えたり学んだりするのに使いたい情報を集めて、まだ知らないことを試したり、新しいツールを導入してみたりしたい。楽しいから苦じゃないけれど、でもにこにこしているだけで、と口さがないことを言われるとそうじゃないと言い返したくなる。

付き合いは付き合いじゃないか。男の人だって付き合いで飲みに行くことはある。直属の上司もさらにその上の上司だって付き合いのために飲み会に顔を出している。行きたくないと言いながら時間をあけて行く。ただ性別が女と言うだけでそれは付き合いではなく、媚を売っているとみなされてしまうのはなぜなんだろう。付き合いに顔を出しもせず、いやなことはいやだからと完全に避けて、かといって努力して知識をつけるわけでもなく技能をあげるわけでもなく、ただ言われたことをやっているだけなくせに、気に入られているからいいよな、女は媚を売ればいいから楽だよな、というのはなぜなんだろう。おれは仕事をして認められたいんだ、でも機会がないんだ、会社は見る目がないんだというのはなぜなんだろう。あいている時間があったらぼーっとして雑談をしているだけの人たちに、なぜ、媚を売っているだなんて蔑まれなければならないんだろう。フリーライダーなのはそっちのほうなのになんでそんなに偉そうなんだ。なぜなんだ。女であることの何が悪い

時々無性にすべてが憎たらしくなる。若い女の子がとなりにいるというだけで舞い上がってしまう偉いひとも、それが分かっていて隣へ行けという人たちも、そうやって機嫌を良くさせて自分の株を上げようとするフリーライダーも、これだから女はいいよなと言う人たちも、お金払えって感じだよねと言いながらちゃっかり自分は逃げる人たちも、何もかも嫌になる。私は逃げられない。少なくとも自分自身と、自分の性別と、自分容姿若さからは逃げられない。黙って時が過ぎて若くなくなるのを耐えるしかない。若くなくなったときにこの手に何も残っていないのを恐れている自分が憎々しい。別に認められなくたっていいのに。出世になんて興味ないのに。好きな仕事だから仕事さえできてればいいのに。どうしてこうなるんだろう。

  • きっと振る舞いが男らしすぎたんだよ。 「社会人として」女という目で見られていない。 同僚や年の近い社員でありながら、位置的に上司と同じような認識をされてるんだろう。 同席...

    • 確かになんでか知らんけど男らしいとはよく言われる。 いっそのこと女なんか捨てたよって笑えるような性格だったらどんだけよかっただろうと自分でも思う。 「男らしさ」のつらさっ...

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