平穏に暮らしたいだけなのに、自分の周りでおこる不可解な出来事。
これはちょっと前の話。女性を乗せて車を走らせている時の出来事。
とある事情で20代の女性を乗せることとなった。初めて会う女性ではない。
女性は不機嫌だったらしく、車に乗ると同時に、あることに対して不満を言っていた。
自分は運転に集中していたので彼女の言葉に対して相槌しかしなかった。
長い信号に引っかかった時、自分はサイドブレーキを引いていた。
自分が聞き耳を立てたことに気がついた彼女はあることに対しての怒りを自分にぶつけてきた。
彼女の怒声は次第に大きくなり、彼女の右足がカーマットを力の限り踏みつけた。
その時、自分の車のエンジンが止った。エンジンをいくらかけようにもかからなかった。
(ギアがニュートラルでパーキングに入っていなかったからなわけだが。)
赤信号で止まっていたことと、後ろに車がいなかったことが幸いだった。
対面の車はこちらの車を見て不思議そうに見ていたか、あるいはドン臭そうに見ていただろう。
自分はそんな対向車の運転手の顔を見る余裕も無く、エンジンをかけなおした。
女性の方もエンジンが止まったことに驚いたのか怒声は消えていた。
なんとかエンジンは動き出し、信号が切り替わるまでに進むことができた。
エンジンが止まったことに驚いたことを女性に話しながら、女性を目的地まで届けることができた。
そのまま自分は家に戻り、バック駐車を行った。
自動車のリモコンキーが効かない。必死になって何度か押しなおすとやっとのことで作動した。
自分はその後すぐに家の中に入り、すぐに寝た。
そして、翌朝、バックガラスを見ると何もなかった。