裏社会。
単純に目に見える表側ではないその反対という意味で、犯罪社会という意味ではないです。
地元の寄り合いで、いわゆる地域の権力者と市会議員から国会議員まで集まった。
自民党の議員は「党大会から駆けつけてきましたー!」とか、民主党の議員は「このあと
まだ3つあるんですよ~」と急がしそうにしていた。ほとんどが50代60代のうるさが
各議員が、昨年の成果報告と今後の見通しを発表したあと、参加者に一言づつ挨拶に回っ
ていたのだが、自分をその場に引き込んだ人のところでは、みんなが一言ではなく10分
以上は話し込んでいった。
10分といえば短いようだが、議員とその人は非常に密度の濃い具体的な話をしていた。
政治、政策というのは、こういう場で具体的になって行くのだと感じた。正直、選挙の結
果で誰が当選したっていうのはそれほど重要ではないんだと思った。
一方、少なくともそういうオフレコレベルでは、市だろうが国だろうが議員も普通の人で
あり、党だの派閥だのに属している以上はサラリーマンと似たような境遇だということが
わかった。
最後に「彼、将来有望なうちの若手なので、よろしく。」と紹介されて、名刺をもらった。
「困ったことがあれば相談してください。」
「そう、困ったことがあれば相談すると良いよ。」
と自分に笑いかけるその人がいた。
「うちの若手」といっても、その人の親戚でもなければ社員でもない、極端に言えばただの
知り合いでしかない。しかしその瞬間から、自分はもう何か見えない"うちの組織"の一員に
なってしまったのだと感じた。
以前、公共事業削減を謳って当選した議員が、後援会に挨拶に行った所、挨拶もそこそこに
後援会役員連中が「お前はいくら(工事を)引っ張ってこれるの? というか、引っ張って
こいよ。ああん?」と、迫って来て噴飯したことがあるが、ここでいう「困ったことがあれ
ば相談する」というのは、そういうのとはちょっと違う。自分もその人も、公共工事とは直
接関係が無いから。
だからこそ、「相談」という言葉になにか末恐ろしいものを感じた。
議員が去ったあと、向こうで「がっはっは!」と大声で笑っているおっさんの一人を目配せし
て、その人は耳打ちした「あの人は外れてもらう。」
その人は少しばかり個人的なことにここの権力を使いすぎてしまったらしい。
要するに調子に乗りすぎた、ということだ。
帰りがけ、その人は、「お疲れ。次は○○だから。くるよね?」
「はい。」
面白い増田をディグってきたよ。 政治に興味ある増田は、一読して見てもいいよ。