「東大を出れば将来は安泰で、大企業の正社員か官僚にでもなれるのかと思っていたのが、今じゃニートです」
学生時代から人と話すのが苦手で、大学ではまったく友人ができず、サークル活動にも参加しなかった。
コミュニケーション能力のなさが採用されない原因だと自己分析する。
「人事の人は、一応、東大だから書類選考は通しておこうって感じですよ。
面接の時に、『学生時代に何をやりましたか?』と聞かれ、いつも『ウッ』となって何も言えない。
「正直言って今の実家暮らしは快適ですね。
あと1年はニートを続けるつもりです。もう開き直ってますよ」
そんな氏に対し、両親はまだ希望を持っている。父親から、
「そこらへんの民間企業なんか東大卒の行くとこじゃないんだから、何十社受けてもムダだ。
と檄を飛ばされたという。
「そこで最後の賭けで受けたのが市の公務員試験です。
でもあっさり面接で落とされましたね。
『部活もサークルもボランティアもやってない人間に仕事ができるのか?』と詰問され、カチンときました。
お役所まで就活ゴッコされたら困ります」
氏の怒りの矛先は文科省にも向かっている。
「俺は東大を頂点とする文科省が作り上げたピラミッドを完全に登ったのに、ニートになったわけですよ。
こうなったのはすべて文科省のせい」
そこで、せめてもの抵抗として、500万円程度ある奨学金の返済を滞らせているというが
お門違いも甚だしい・・・。
確かに学歴は大きな指標のひとつだが、バブルの反省から、企業も高学歴=優秀な人材とは思っていない。