2009-11-08

書きたい小説テーマを考えていたら


 二時間近く経っていた。 吐きそう。 きもちわるい。 内臓が重い。
 思わずひきこもっていた部屋を出て、好きな音楽を聴いたりして、
 くだらないテレビでわらいながら両親とどうでもいい話をしたり、
 重圧しか感じないし、まだ不安は消えない
 けど、これはこれでいい傾向なはずなんだ。そう言えよ誰か。

 高校の時メンヘラってた頃から筆をとりはじめて、一二年狂ったように小説を書きまくった。
 短編を一週間にひとつは書いた。三百枚だか四百枚の長編を書き上げた。
 自分の肉を削っては丸めて、自分の血を吐いては塗り固めて、そうして無様に書き続けた。
 幼稚で稚拙だったけれど、身内はこぞって賞賛してくれたし、涙を流したひとさえいた。
 祈りながら書いた。海辺で砂のお城を建てるような、緻密な指先で。その城で暮らせるあの子を思い浮かべて。海抜数十メートルからの景色をまぶたの向こうに見やりながら。
 オリジナル文芸理論を組み上げて、誰でも小説が書けるシステムを構築した。 科学的に考証した設計図は、何よりもの安定剤となった。
 これさえあれば、人の心をつかめる。だれかの心の中にいられる。 この城はじょうぶできれいだから、みんな安心して暮らせる。 みんなよろこんでくれる。
 そう思い込んだ。 価値創造だと言いくるめた。 自分身長ほどもない砂の城にしがみついた。 ひとりぼっち夕暮れの海。
 つもりだった。 図に乗った。 しがみついたら、くずれ落ちた。 日は落ちていた。 なぜか震えている僕。 かじかんでキーボードがうてない。

 受験勉強に追いつ追われつしてうまく合格してそれから半年以上経って、いま僕はなにも書けていない。
 無い能力が枯渇したら自分の存在意義さえ否定されそうで……っていうのは、うそだ。
 でも書くべきだし、書きたい。何より、自分の書いたものを僕自身が読みたい。超読みたい。
 だからこうして、また苦しみはじめた。砂浜に、引き戻した。11月8日。つめたい指を 必死で もみほぐす。

 音楽でも絵画でも、創作せざるを得ない人間が生み出した作品は 圧倒的 だ。
 程度の差こそあれ方法論なんかより“作者を潰しかねないほどの必然”こそが傑作を生むのだ。
 卑近な例で申し訳ないけれど、僕だって安定剤おんぶにだっこだった頃が一番活動的だった。

 だから、 つまり、
 こうして気分が悪くなってることは からだ が創作意欲に燃えはじめたって解釈していいはずだ。
 他人を困らせたり迷惑を掛けたりしなければいい。それは十分学習した。なんなら体罰も再履修する。
 そこさえ注意すれば、そろそろすごいものが作れるはず。 シンデレラ城だって夢じゃないのさ。
 言い聞かせる。火を灯すように、指先をもむ。
 ていうかそれを信じなきゃやってらんねえんだってば。
 トムヨークは『病気芸術を結びつけるのはアホだ』みたいなこと言ったしそれはそうだけど。
 そういうのじゃなくて、一応 生みの苦しみ ←これでいいだろ?
 彼女から連絡が薄くなったのとか友達がいろいろ勤しんで離れていくこととか他人への信じられなさとか臆病とか自己嫌悪とか駅のホームでなんとなく身を投げたくなることとかメールの来ない携帯電話をベッドにたたきつけたこととか正しさとか愛とか自分の中の暴力性とか卑怯さとかこんなやり場のない自己陶酔とか腐臭漂うナルシシズムとか癒しなのか慰めなのかわからない日々のオナニーとか不感症とか人格障害とか甘えとか足りない皮膚感覚とか愛とか = 生みの苦しみ
 いいって言えよ誰か。誰か!



 こんなものを書いてるエネルギーをどっかにちゃんと使用してればいいのに。
 疲れていて、でも身の回りの人は心配させたくないから増田にこう書いて自分を癒す (汚いもの見せてごめんなさい)。
 よかったら、今までの文章なんかぜんぶ無視して誰か僕に「おつかれさま!」と言ってください。みなさん迷惑かけてごめんなさい

追記:http://anond.hatelabo.jp/20091109032112

記事への反応 -
  • 俺より能力の高い奴がいつまで嘆いているんだ。 腐ってもいい。くすぶってもいい。書きたくないなら書かないで良い。 何もするんじゃない。何も。そうすればお前にとって書く行為が...

  • おつかれ。 やる気があるなら、その分だけ頑張ればいいと思うよ。 なくなったら、休みなさい。 うまくいくといいね。

  •  そう知ったんだ、さっき。 嘘じゃないよ。 いや、コンビニの募金箱とかアフリカの子供たちの話じゃないんだ。 もちろんそっちも50円足らずで何か力になれるのかもしれないけれ...

  • http://anond.hatelabo.jp/20091108231732 「音楽でも絵画でも、創作せざるを得ない人間が生み出した作品は 圧倒的 だ。」 俺もそう感じる。なんなんだろう。 他にそれしかすることがない、も...

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